山行記

白馬乗鞍岳の残雪期はナメたらいかんぜよ!!(2021年3月27日)

白馬乗鞍岳

やっとの自自粛明けで行ってきました、雪山?(春山)残雪期?

やっぱり北アルプスはいつ行っても良いものです、しかもこの日は無風の晴天でいつぞやの谷川岳で味わった冬期にも関わらずTシャツ1枚でも暑い陽気となりました♪

まぁ、この陽気が今回の敗因でもあるのですが・・・!!

早速、白馬乗鞍岳の冬期(残雪期?)を書いてみたいと思います。

目次

白馬乗鞍岳(北アルプス)

言わずと知れた白馬エリアでの縦走をするための北部玄関口です。正確には栂池高原スキー場TOPから栂池自然公園を経て登山開始となります。まぁ普通は皆さん有名どころのお隣の山の唐松岳へ行くので、この白馬乗鞍岳は冬期においては非常にマイナー感があります(笑)

白馬乗鞍岳データ

場所:飛騨山脈北部の後立山連峰。長野県と新潟県にまたがる山(飛騨山脈南は乗鞍岳、北部のこちらは白馬乗鞍岳と言います)
標高:2469m
標高差:650m(栂池自然園駅より天狗原経由)
行動距離:往復約6km
行動時間:6時間~7時間
山小屋:栂池ヒュッテ・栂池山荘(共に冬期閉鎖)
アクセス:栂池高原スキー場ゴンドラ+ロープウエイにて栂池高原自然園駅
駐車場:栂池スキー場(中央駐車場/第2駐車場等)平日500円・土日1000円
中央駐車場は冬期5:00開場で有料/第2駐車場は夜間開放で無料(共にトイレ有)

栂池高原
https://www.tsugaike.gr.jp/gelande

冬期は当然ながらボーダーとBCの方々でほど9割の山域です。この日は95%はボーダーとBCの方がほとんどでほぼ登山者は皆無のアウエー感満載です(笑)

実は来季の厳冬期に登山を考えているので今回はその下見と自粛明け後ののんびり雪山登山が狙いでした。冬期の登山はあまりする方がおらず、ボーダーとBCの方に混じって登山をする形なので結構珍しい部類に入ります。また駐車場からでるゴンドラリフト(イブ)の冬期始発は8:00と遅く更にロープウエイに乗り換えて登山開始が9:00頃になるのも玉に瑕ですね。しかも帰りのロープウエイは15:00が最終なんです!!

夏は、白馬大池を経由して小蓮華山を経て白馬岳へと縦走路になっています。山爺もかなり昔にこのルートは縦走しています。
でも冬期は栂池自然園周りをスノーシューだけの散策もお勧めですし、栂池スキー場でスキーももちろんお勧めです♪

山行記

では山行記にいってみたいと思います。まぁ朝から色々とあったので盛りだくさんなスタートとなりました。

駐車場からチケット購入&ゴンドラ行列~自然園駅

運が良かったのか、本当はいけないのか定かではありませんが、栂池高原スキー場の中央駐車場の開門は5:00とのことでしたが、夜中の24:30頃に到着すると既に車中泊組が入っていくではありませんか?なので我が家も同様に中央駐車場にて車中泊(道路挟んだ駐車場も入れます、昔はバス用だったので入れなかった気がしたのですが・・・)

で爆睡していると「こんこん!こんこん、おはようございます」と係員に起こされます。

時間は「5:00」!!

半分以上寝ぼけた状態で駐車場料金の1000円を払います。その後また眠ります(笑)チケットの販売は7:30からですが、元々6:00までは眠るつもりだったので!!(起こされるのが嫌な人は第2駐車場が良いと思います、チケット売り場からは4~500m程先になりますが、無料&起こされない&トイレ有なので!

で予定通りの2度ねから着替えて7:15にはチケット売り場に並びました。まぁぞくぞくと人が来ます。(ほぼボーダーとBCの方)
チケット購入したら今度はゴンドラリフトに乗るためにいったん外へ出て並びます。まぁここも既に長蛇の列!!ゴンドラリフトに乗れたのは8:20ころでしょうか。

ここのゴンドラリフトは6人乗りですが、コロナの影響で1グループづつしか乗せません。(安心ですね)ゴンドラリフトは途中駅に寄りますが、そのまま最後まで乗り続けます。

ゴンドラリフトを最終駅で下りたら、今度はロープウエイ乗り場まで200m程歩きます。このゴンドラ繁忙期以外は30分間隔とのことなので、下山時の最終便の時刻確認も怠らないようにしてください。

ロープウエイはさほど時間は乗りません、あっという間に栂池自然園駅に到着です。この先にトイレは一切ないので必ず済ませおきましょう。ちなみに自然園駅を出て少々道なりに登ると「栂池ヒュッテ」「栂池山荘」がありますが冬期閉鎖なのでご注意を!

また冬期の登山ルートも「栂池ヒュッテ」「栂池山荘」方面ではないのでご注意を(夏道ルートは恐らくラッセルになります)

冬道ルートスタートから急登へ

 
冬道は自然駅を出たらすぐに右の方面へ向かいます、少し下ると目の前に見えている尾根を直登していく感じです。すでにボーダーやBCの方がトレースを付けているので間違わないかと思います。

白馬乗鞍岳冬道

実際に尾根の取り付きまで行くと尾根の右谷側にもトレースがあります、登り時は途中で尾根上のルートと合流しますが、谷側のトレースのほうが勾配が緩いので楽かもです。

白馬乗鞍岳冬道2

しばらく尾根上は薄い樹林帯、谷側は尾根を左に見ながらの谷歩きが続きます。楽なのは最初だけなので、心しておいてください(笑)

しばらく進むと尾根上のルート谷側のルートが一つになり、見えました目の前は結構な急登!!

白馬乗鞍岳冬道急登

ここでこの日の誤算の一つ、無風&気温が高い!(スタート時で12℃)しかも雪山仕様なのでモモヒキ履いてます(笑)登山開始30分~40分で大粒の滝のような汗・汗・汗汗汗汗汗汗汗汗

既に上半身はベースレイヤーのみですが腕まくりと胸元のジッパーは全開!なんなら裸になりたいくらいの暑さ!BC・ボーダーの方々も汗ドロドロで上がっていきます。

しかしこの急登がヤバイ!まったく進まない、いつもなら最初の3~40分後ならアイゼンを付けていてもペースを作れて、本調子になっていくのですが、この日は全くもってダメ!?

原因はいくつか考えられます(ほぼ言い訳ですが)

・高度順応できていない
・水分不足(冷たいの持ってきていない、お湯だけ)
・シャリバテ
・自粛後の久々アイゼンでの急登(体力不足)
・暑さによるバテ

こんなところでしょうか(笑)。

この急登は2段階あります、尾根道と谷側の道が合流して最初に現れる急登、それから一旦少し平坦な部分があり直ぐに天狗原へあがる急登です。

白馬乗鞍岳冬道急登2

初っ端からかなりの急登なので、本当に辛い(笑)

しかも雪質は、ワカンを使うほどでもなく、アイゼンもまだ使うほどでおなく、浅くも深くも無く、腐る寸前の雪!なんならツボ足で行ける(実際途中まではツボ足でした、急登の途中からアイゼン装着)

しかしこのツボ足が悪かったのか、多少足にも疲れが・・・。

休み休みで歩き、やっとの思いで急登を制覇!!CTは軽~く4~50分くらいオーバー・・・!!

チ~ン!と終了の鐘が鳴ったのは言うまでもありません(笑)

天狗原~白馬乗鞍岳

やっとの思いで急登を制覇すると、そこは開けた祠のある天狗原に到着!

白馬乗鞍岳・天狗原

夏だと最初の休憩ポイントになりますね、冬期も皆さんここで休憩して装備固めや行動食をほおばってエネルギーチャージ!
なぜなら、目の前に見える白馬乗鞍への直登が待っているのですよ!?

白馬乗鞍岳

う~ん!ラーメンを食べながら白馬乗鞍までの直登にかかる時間を計算しています(笑)たぶんですが、この日の自分のコンディションから考えると1時間は確定しそう!!

帰りのロープウエイが3時、白馬乗鞍のピストンが2時間弱を考えると天狗原からの下山にかかる時間も考慮すると、ちょいと怪しい。

はい、今日の我々の山頂は・・・即断で「天狗原」がピークとなりました(笑)

そう決まったら、のんびりモード発動!嫁は写真タイムで山爺は行動食とラーメンを食べたら一服して動画を撮ったり、BCの方とお話したりと景色を堪能しつつバカンス気分を味わいます(笑)

「こんな雪山登山も良いよね」と心の中でつぶやいています♪本当は白馬乗鞍までは上がりたかったのですが…

というわけで、今回は天狗原がピークとなりましたが、これも登山です。ピークを踏むことだけが登山ではありません。

瀕死の状態でも2時間で天狗原まで来れて景色も見れるので、初心者でもここまでは普通に来れると思います♪

下山

 
既に雪山お腹いっぱいとなっているので、余裕をもって下山しますがこれが少々厄介なコンディションです。

この日の気温は恐らく午後に入り20℃近くあったんじゃないでしょうか?雪はぐずぐずで所々シャーベットになっていて、さすがのグリベルアイゼンでも雪団子が付きます!特に急な下りで雪団子が付くと結構危ない、全くアイゼンが効かない瞬間がありますので、アレって思ったら雪団子は除去してください!

白馬乗鞍岳・天狗原下山

下山は上りの谷側ではなく、稜線上を一直線に下りてみました。白馬岳方面を見ながら気持ちよく下りていけます。ですが日が当たっているので雪はシャーベットになっているので、足元には注意してください!

白馬乗鞍岳・下山尾根

下りでも汗をかくほどの陽気なので、この日は本当に暑かったです。しかし下山はあっという間で、ロープウエイ乗り場に到着です。

白馬乗鞍岳・天狗原下山2

後は駐車場までノンストップで下山完了♪

栂池の日帰り温泉は全滅

ちょっと話は変わりますが、登山の後の温泉は格別ですよね♪

山爺もここ数年はよっぽど下山が遅くなければ日帰り温泉で汗を流してから帰ります、ですが栂池高原近隣の状況が一変していたことが判明しました。

数年前に夏の白馬縦走をしたときは、現在のチケット売り場の2Fが日帰り温泉になっていたはずなのですが、何と2020年秋で終了となっていたのです。

事前に栂池の湯等も調べていたので、そちらも2021年2月いっぱいで閉館していました。チケットセンターの係員に聞いたところ「栂池にはもう日帰り入浴の施設は無いんです~」とのこと(驚)

コロナの影響ですかね!もう栂池での日帰り温泉は出来ない!なので白馬(八方)方面でしか日帰り温泉にありつけないのです。

で、栂池高原から車で20分程で街道沿いからすぐの「みみずくの湯」をチョイス!安くていいですね~この温泉♪

ただし、そこまで大きい温泉ではないので混みますよ~、実際に山爺達が温泉から出たら駐車場は満車で、ぞくぞくと人が来ます!たぶんイモ洗いになっていたと思います(笑)

みみずくの湯(スノーピークの前)
https://hakuba-happo-onsen.jp/mimizukunoyu/

みみずくの湯

八方には日帰り温泉がたくさんあるので、唐松岳の帰りや八方スキー場の帰りは温泉に困ることはないと思います、好きな日帰り温泉を見つけて下さいね♪

八方の帰り日帰り温泉一覧
https://www.yukoyuko.net/onsen/0110/higaeriyu

まとめ

最大の目標であった来季の厳冬期白馬岳テント泊の下見としては十分に価値はありました。やはり最大のキツイ箇所はロープウエイを降りてから天狗原までの急登!!これに尽きます。

恐らく厳冬期においてはラッセルでワカン必須なシチュエーションだと思われます。白馬大池周辺での他者の厳冬期テント泊をYoutubeで拝見させてもらいましたが、写真をやる方にとっては格好のロケーションで是非チャレンジしたいと思わせる景色でした。

結果的に白馬乗鞍にも上がらず白馬大池もチェック出来ずじまいでしたが、今期の残雪雪山のスタートで、いかに体力が衰えているかもわかりました。

何分無雪期よりも体力・筋力が必要となる冬期登山は、1に体力2に体力ですので改めて鍛錬が必要かと思いました。

話は変わりますが、各山小屋の値上げ発表が続いております!コロナによる影響が今期の山小屋経営に多大な影響が出ているのは必至ですが、さらなる悪化が無い事だけを祈るばかりです。今回栂池高原に数年振りにきましたが、何かこう寂れた感が漂うような感じに見受けられました。長野あたりのスキー場には外国人がたくさん昔はいましたが、全く見えずだったので、町全体が相当厳しいだろうなって感じましたね、少しでもお金を落としてあげよって思いになりました。

登山だけではなくスキー場も厳しいのは変わらないと思いますが、早くワクチンによる集団免疫獲得で気にせず遊べるようになりたいですね。

山はまだまだ一気に冬山になる日もあるので、残雪で気温が高いからといって軽装では入らないように!気をつけて楽しみましょう♪

ではでは。

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-山行記

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