新年明けましておめでとうございます!
今年はコロナが収束をして、良い年になることを願うばかりです。
年末年始の来アルプスやほとんどの山域(行きたいところ)がのきなみ大荒れとの事で年末年始は珍しく家でゆっくりしました。
がしかし、降雪のニュースを見るたびにうずうずが止まらす、やや調子を崩していて病み上がりの嫁を引き連れアイゼン慣らしで、もういいかなって思っていた「北横岳」へ行ってきました。
雪山登山で天候は非常に大事ですが、悪天候も経験しておかないとイザって時に対処できないので、今回はこれはこれで良い経験でした。
簡単に山行記録に記します。詳しくはYouTube動画にてどうぞ!
目次
北横岳雪山山行
登山をされている方で雪山登山の一番最初に登るであろう「北横岳」は、晴れていれば本当に雪山の魅力を存分に味わえますし、アイゼン歩行の練習には持ってこいの場所です。
がしかし、天候が崩れれば一気に悪魔のような強風や気温低下に見舞われます。風が強ければトレースは一瞬で無くなり、山頂は強風で立っていられない状態、安全なのは樹林帯の中のみになります。
雪山登山の登竜門とはいえ一級品の寒さは、さすがに堪えます!!
2021年1月3日の状況は以下の通りでしたが・・・
天候:霧と晴れが交互にくるとの予報
気温:-5℃前後風速:10m前後
実際の状況は
天候:終始曇り降雪有・ガス多し
気温:-10℃
風速:10m~15m
となりました、北横岳山頂では-12~-13℃くらいになっていたんじゃないでしょうか?(突風が吹いたとき)
ちなみに北横岳ヒュッテの温度計が-10℃を指していました。
ロープウエイを降りて坪庭に上がるまでは、何も問題はありませんが坪庭に上がったとたんに強風と風雪で顔面崩壊ばりの痛さに見舞われます(笑)
トレースというよりは積雪がそこまでではないので、ガイドロープと何となくのトレースを頼りに本来の登山道に入っていきます。初心者は坪庭を歩くだけで少々怖さを覚えるかもです、なんせほとんど何も見えませんので・・・言うなれば「真っ白な世界」です(笑)
登山道に入って登り始めから樹林帯にはいりますが、逆に風もないですし霧氷と樹氷チックな景色を見ながら安全に登れると思います。ただし、ちょいちょい急登チックな個所もあるので、アイゼン等での歩行になれていないと息があがるかもです。
ここで一つアドバイス!北横岳ははっきり言ってツボ足(登山靴に何もつけない状態)でも、登ろうと思えば登れます。ですが初心者の方ほど、アイゼンでの登頂をお勧めします。
初心者:アイゼン装着(6本以上)
経験者:好きな物を(笑)
え~となぜチェーンアイゼンを勧めないかというと、北横岳の登山道で何ヵ所か急登があると言いましたが、経験者ならチェーンアイゼンで問題ありませんが、初心者は絶対に滑りますし歩きずらいです!だったら最低6本以上のアイゼンを履いたほうが爪の長さもありますし下りも十分対応できます。
登りはチェーンで登れても急な下りは結構滑りますからね!!
せっかくの雪山で、しかも初の雪山なら安全に楽しく登ったほうがいいので、変なところで神経使うともったいないので、これから雪山やるぞ~って方は最初からアイゼンを購入して挑んだほうが技術アップは早いです!(チェーンアイゼンもザックには入れているのでお間違いないように)
で最初の休憩ポイントは「北横岳ヒュッテ」です♪
注意点は2つ!
1つ目は北横岳ヒュッテのトイレを使うときは必ずアイゼン等は外してください、冬期の山小屋等はほとんどアイゼンでの侵入はできないので、そういうもんだと覚えておくといいです。北横岳山頂(南峰・北峰)からロープウェイ間は北横岳ヒュッテしかなかいので、おしっこガマンが出来ない方は必ずいっておいたほうが良いですよ♪
2つ目は装備チェックです。北横岳ヒュッテから山頂は10分もかからないのですが、十中八九強風が吹きます!ですのでゴーグル・バラクラバ・保温着の追加・ハードシェル・オーバーグローブ等、自身のレベルや耐寒等に併せて調節を終わらせておきます。山頂の強風雪を浴びながらの手袋交換や長時間の停滞は極論ですが危険に繋がります!!
北横岳山頂は双耳峰なので北峰と南峰に分かれています、最初に着くのが南峰で背丈ほどの軽い樹林帯を進んで到着するのが北峰です。この区間も常に強風雪にさらされています、強風下での装備チェックは出来ないと思って事前に済ませておくことが大事です!
天気で風が無ければいつでも休憩して、装備チェックもその都度できますが天候が悪い時は山行の想定を常に考えて行動することが肝要です。最悪は北横岳とて撤退も視野に入れる状況にもなります。
と辛辣な表現が続きましたが、北横岳で上記のような状況を経験しておくことは実はその後の雪山登山においては重要なんです。他の山域(違う山)に行けばさらにラッセル・ホワイトアウト・アイスバーン・トラバース等、どんどん難しいシュチュエーションを体験し通過しなければなりません!最初は晴れていても途中からガスって来たり雪が降ったりと、常に山行中が好条件とは限りませんので!
てな感じで、単純に北横岳山頂の往復であれば、3時間もあれば周ることができます。ほんと手軽な雪山登山ですよね(^^)/
他にはコース的なバリエーションとして色々組むことができます。過去にはゆるゆるテント泊もしています。代表的なコースは以下の通り。
・RW~北横岳山頂~縞枯山~RW
・RW~北横岳山頂~縞枯山~雨池~RW
・RW~北横岳山頂~三ツ岳~縞枯山~雨池~RW(健脚向け)
etc
本当は天気が良ければ北横岳山頂から三ツ岳を通過して縞枯山に行こうと思っていたのですが、あいにくの天候と以外に雪はそこまで多くなかったので、三ツ山の岩場が難儀しそうだったので、北横岳ピストンで終わっています。
ちなみに積雪量はそこまで多くはありません、北横岳ヒュッテの手前の階段は露出していますし、当然山頂はうっすら積もっているだけで、登山道も少々根っこや岩が出てるところもあります。
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睡眠と高山病
突然話が変わりますが、実は今回の北横岳雪山登山において嫁が高山病?になりました。
北横岳山頂まで瀕死の重傷どころか、政治家もびっくり牛歩でしか進めなかったのです!!
症状はというと「動悸」「息切れ」「チアノーゼ」「体が重い」です。元来嫁はというと2000m前後の標高で高山病チックになるときがたまにありましたが、今回はかなりの重症(本人的に)になってしまいました。
原因は、はっきりはわかりませんが通常北横岳に来る場合は車中泊でぐっすり寝てから登山を始めるのですが、この日は早朝3時30分起きの4時30分自宅出発で、RW到着が7時ごろで仮眠もせずそのままでしたので、睡眠時間はおよそ4時間ほど。たぶんこれが一番の原因かとは思いますが、急に-10℃の世界に入ったことも要因かもしれません!(若干、病み上がりだったせいも)
最近は高山病とも無縁だったので、本人が一番面食らっていました、高山病は誰にでも発症する可能性はあるので、気をつけてくださいね!
一般的には2000m~2500m位でもなる方はなるそうなので。実は山爺は3000m級の山の場合は、たまに高山病になります。たいがいは頭痛がひどくなります、吐き気はないのですが食欲はありません、そんな症状です!
本人しか状態がわかりませんが、高山病かなって思ったら下山が一番の特効薬なので覚えておいて損はないと思います。ちなみに嫁は普段なら休憩をとらないところを何回も休憩を入れて呼吸を整えれば歩ける状態でした。撤退も考えたのですが、本人は休み休み行けば行けるというので行きましたが、少々無謀だったかもしれません。
まとめ
現在記事を書いているのが1月12日ですが、既に緊急事態宣言が発令されています。
正直、自分自身ももう感染対策して去年も行動していたので山に行っても大丈夫なんじゃないかとも思っておりますが・・・ただ世間の目はそうは向かない部分もありますし、自粛警察もめんどいので今はこの北横岳の山行で止めています。
ネガティブな話だと1ヶ月やそこらで緊急事態宣言は解除されないとの見方も出ていますが・・・
もちろん自己責任ですが、緊急事態宣言の出ていない県にお住まいの方で山へ行かれる方はご注意を!!自分は気を付けていても、どこでどう感染してしまうか分からない状態なので、くれぐれも気を付けてください。
ではでは。