山行記

南アルプス栗沢山・アサヨ峰登山(長衛小屋テント泊)

ついに重い腰をあげて南アルプスに足を踏み入れました。高速降りてからの一般道(長野側から)アプローチ長っ!&北沢峠までのバス面倒くさ~(笑)でも南アルプス自体は、しずか~な雰囲気で、これはこれで良しかな^^2018年9月の回顧録です。

目次

栗沢山・アサヨ峰データ

場所:栗沢山/山梨県 早川尾根の最北端に位置する山。360度展望 甲斐駒ヶ岳の絶好の展望台。
アサヨ峰/山梨県 360度ビュー南に北岳・仙丈ヶ岳、西に甲斐駒ヶ岳、北に八ヶ岳・金峰山、東に鳳凰三山・富士山
北沢峠 南アルプス明峰の玄関口。長野県伊那市側(仙流荘・戸台)と山梨県側(広河原)からのバスのみでアクセス
標高:栗沢山/2.714m アサヨ峰/2.799m
標高差:栗沢山/724m  アサヨ峰/90m(栗沢山より)
行動距離:栗沢山/長衛小屋より2km アサヨ峰/栗沢山より1km
行動時間:栗沢山/長衛小屋から2時間 アサヨ峰/栗沢山より1時間10分 (共に休憩除く)
山小屋:長衛小屋 北沢峠バス停より10分、北沢峠のベースキャンプ地 幕営1人500円
アクセス:下記詳細にて
駐車場:下記詳細にて

栗沢山/アサヨ峰登山ルート

栗沢山

一般的に栗沢山に登るには、仙水峠経由かマイナーの栗沢山西尾根の2ルートから選択。
・仙水峠経由 長衛小屋から橋を渡り道標通りに仙水峠を目指します。途中仙水小屋を通過し甲斐駒ケ岳への分岐(仙水峠)に到着。その後栗沢山へ。(結構な急登です)
・栗沢山西尾根ルートは樹林帯のやや急登ですが、仙水峠ルートよりもやや緩く時間も仙水峠より短いです。山頂直下は岩場ですが全然難しくないので大丈夫だと思います。

ポイント

仙水峠の分岐のあとは、かなりの急登と段差の大きい岩場がありますので、上りは樹林帯ですが栗沢山西尾根ルート、下りに仙水峠のほうが楽に周回できます。

アサヨ峰

アサヨ峰は、栗沢山から一本道(稜線歩き)ですので、迷う事もなく気持ちよく歩けると思います。

メモ

マイナーな山らしいですが、南アルプス全貌が見れるナイスな眺望。宇多田ヒカルのCMの場所だよ!(古いか)

山行記録

久々に仕事が遅く21日(金)の23:30に東京を出発したのですが、3連休の初日ですので駐車場とテン場がどうるか一抹の不安を覚えながら中央道へ向かいました。(今回はバスの乗り継ぎが嫌で仙流荘前駐車場へ向かう事にしました。一般道も南諏訪ICで高速を降りて山道を走りました)
狙いとしては、22日(土)は天候が曇りと雨予報でしたので、登山者は少ないと踏み土曜に入山しテン泊、山頂アタックは23日(日)に予定をしていました。結果的には大正解!でしたが、誤算は帰りの北沢峠からのバスの待ち時間と中央道大渋滞でした、それは後述しますね!(2018/9/22(土)~2018/9/23(日))

1日目(土)

金曜の深夜?土曜の朝?の2時半頃に仙流荘前駐車場に到着、この時点ではチケット売り場横のメイン駐車場には停められましたが、後数台で道路を挟んで下の河川敷駐車場になってたと思います。
我が家はここから仮眠をし軟弱にも仙流荘8時05分のバスにしました。この時点でも臨時便がもう1台追加されました。(ちなみにマイクロバスの定員は28人)
運転手さん曰く、朝一番の便5時30分は臨時便を合わせて8台増発したらしいです。(朝4時には長蛇の列でチケットを買う並びなのか、バスを待つ並びなのか分からなかったそうです) う~ん、寝てて良かった。

てなわけで、北沢峠に9時過ぎに到着し長衛小屋に急ぎます徒歩10分ですから何てことはありませんが、テン場の確保と思い急ぎます。(なぜか、周りにいる登山客が全員テン場へのライバルに見えてしまうのは山爺だけ?)
長衛小屋のテン場は小屋から一段目、二段目、三段目とあります。三段目ははたしてテン場なのか河原なのかなのか区別はつきませんが(笑
この時間でも一段目はあと、余裕をみて10張かなというところでした。我が家も一段目のまぁまぁなところに張る事ができました。

今日は雨予報も出ていたので(降ったり止んだりでした)、テン場でのんびり&ちょっと散策。なんだかでお昼時になったので昼食をとりに「こもれび山荘」へ!きれいな山荘です、値段も良心的かな!山爺は「タコライス」嫁は「スープカレー」を注文、嫁いわくスープカレー激ウマって言ってた。タコライスはシカ肉を使っているそうだけど、ジビエ感はあまり感じず(スパイスのせいかな?)。個人的には隣の方が食べていたラーメンが旨そうだった(ちょっと失敗)

たぶん、山あるあるで、なんでもおいしく見えるし感じるんだよね、きっと!

テン場でのんびりしながら、コーヒー飲んで人間観察していると、バスの到着のたびに少人数のパーティーから20人強のパーティーまでゾロゾロとテン泊組がやってきます、あれよあれよとテン場の三段目までいっぱいになり所狭しな感じ。最終のバスが到着しテン場散策すると、ここって河原だよねみたいなところにもテントが、隣とのテントの間は30センチもあれば良い方になってた(驚

夜ご飯はちゃっちゃと済ませ、明日は4時半起きなので19時半ですが早めに寝ます。あーこんな時間じゃ寝られないよなと思っていたが。。。

嫁いわく3分で落ちていたそう(笑

2日目(日)

4時半起床。テントから顔を出すと満天の星空!今日は晴れるなと思っていると、我慢ができずテントから飛び出した嫁がカメラタイム!『あの~用意は良いのでしょうか?』そんなのお構いなし!もくもくと写真を撮っております。
嫁のカメラタイムも終わり、準備が終わったら出発です。

長衛小屋の脇にある橋を渡って直ぐに仙水峠と栗沢山西尾根の分岐があります、我が家は今回は上りに栗沢山西尾根、下山に仙水峠を選択。これが後にホッと胸をなでおろす結果になるとは思いませんでした。

テン場~栗沢山西尾根~栗沢山

初めてのコースですが、地図で見る限りはぼちぼちの上り具合かなと思って登ります。序盤は山梨の山に良くある土と根っこの複合なので初心者の方には、上りずらくやや急登に感じるかも!危険個所は無し、中盤も殆ど同じ樹林帯を進みます、終盤森林限界に入ったくらいから、ちょいと背の高いハイ松が現れ、栗沢山山頂直下は簡単な岩場歩きになります。コースタイム2時間ですが、ゆっくり登っても2時間半~3時間では着きます!

山頂は狭いですが、甲斐駒ケ岳の雄姿がはっきりと見えます!もちろん仙丈ヶ岳、鳳凰三山、北岳、何でも見えますよ!

注意

登山道が不明な部分もあり初心者には?がつきます。テープも申し訳ないくらいの物しかついてません。道標も無いです。(まぁ2時間程の山行ですが、どうして山梨の山って整備がひどいんですかね?やっぱり富士山しか金にならないからですかね?)

メモ

詳しくは知らなかったのですが、どうもマイナールート&マイナーな山ということらしいです(頂上にいた大先輩によると)
「最近の登山者はみんな仙丈ヶ岳と甲斐駒ケ岳に行っちゃうんだよな~よっぽどこっちのほうが見晴らしが良いし、空いてて気持ちいいのに」との発言!

確かに、頂上には御爺ちゃんと御婆ちゃんばっかりだった(笑

一方、そのころ嫁は写真の撮りまくりで大先輩の話は眼中なし!

栗沢山~アサヨ峰

さぁ次は、宇多田ヒカルのCMでも有名になった場所ですが、アサヨ峰に向う岩々の稜線上には登山者がポツンと一人・二人しか見えません(笑

宇多田ヒカルじゃねぇから!

いざ、岩々の稜線は樹林帯に飽きていた山爺には超面白くてアゲアゲ。難しいところはないのでご安心を!しいて言うなら偽ピークがあるので山頂だと思っても、もう一段ありますよ的なところがあるので心折れないように(笑

さぁ、山頂到着ですが、山頂には我が家以外2人しかいません。ここで30分程コーヒータイムにしたのですが、その間の登山者は2人しか来ませんでした。(例外的に地蔵岳方面から早川尾根を縦走してきた女子二人組と遭遇しました、山爺的には尊敬致します)

上記の山データにもあるように、360度どこを見ても明峰だらけ、栗沢山と違う点は、そう富士山が見える事!こちらでも大先輩に話掛かられ、『こんなに良いところなのに、人気ないんだよな~穴場になっちゃったね』との事でした。

アサヨ峰~栗沢山~仙水峠~テン場

さてバスの時刻があるので下山です。一旦、栗沢山まで戻ります。栗沢山山頂直下は、まぁまぁの岩下りになります。慣れていない方は怖いかも!さらにその後も岩交じりの急坂を下ります。下りでかなりの勾配を感じますので、これって上りだったら・・・そうです、仙水峠から栗沢山に登る場合はかなりの急登を岩交じりで登らなければなりません。そんな状況を嫁と話していると…

5m下位下に、ちょっとした休憩できそうなポイントでご夫婦が地べたに座って休憩中

山爺
栗沢山って仙水峠を上りに使ったら結構しんどいよな!(ちょおと声大きめだった)
キツイよ。たぶん牛歩になってるかも!
山爺
だよなぁ~、初心者だったら死んでるね
おばちゃん
ここから登りってそんなにキツイの?(既に虫の息)
山爺
まぁまぁ、キツイと思いますよ(おばちゃんの状態を見て)
おばちゃん
あんた、行ってきていいよ!(オバチャンの旦那に向って)
おじちゃん
お・おうぅ・・・(自信なさげ、旦那もちょい弱ってる)

悪い事しちゃったかな、多分時間は早かったので、多分オバチャンも山頂まで行ってくれたと思うけど…(がんばれオバチャン!もう遅いか)

そんなこんなで仙水峠の分岐に到着、そのまま上りに入れば甲斐駒ケ岳へ、下りは仙水小屋を通過して長衛小屋テント場へ。我が家は長衛小屋を目指しまし。ここからは、岩の海のような場所を通過して樹林帯へと入っていきます。後半は沢沿いを通ります橋を渡ったり渡渉をしたりで平凡にGOALです。特段危険なところはありませんが、終盤一部ロープ場がありますが大丈夫です。

北沢峠~仙流荘バス停

さて仙流荘の駐車場まで戻ります。北沢峠の最終バス16時を予定していましたが、嫌な予感がし、15時半には北沢峠のバス停に並ぶことにしましたが、バス停に行って驚きの光景が!!既になんと100人はいるじゃない、ガーン!そうです、

バス乗車の大行列です。

次から次へと下山者が並んでいきます。あっと言う間に200mくらいは並んでいたと思います。何でも15時の便からノンストップでバスが臨時便併せてピストン輸送しているそうです。係のオッチャン曰く今日は下山者が終了するまでバスの臨時便を出し続けると言う。

恐らく北沢峠出発が18時過ぎで、仙流荘に戻るのが19時過ぎになりそうだと!ひぇ~3連休の中日の快晴を甘く見ていました。。。我が家もご多分に漏れず1時間待ちの16時半頃に乗車することができ無事下山。たぶん、後ろに並んでる人も最長で1時間半は待っただろうなぁ~。

おまけ
中央高速 大月~相模湖東 35キロ 渋滞 トドメを打たれました。

総評(まとめ・感想)

初の南アルプスでしたが、交通の便さえ良ければとってもいい山域ですね。有名な「仙丈ヶ岳」「甲斐駒ケ岳」の出発点ですので、登山者も多いです。日帰り登山もテント泊登山も、どちらも行ける場所になります。

難点はアクセス!山梨側・長野側にせよバスしかありませんので、日帰りなら始発のバスは必須ですね!テント泊登山の場合も帰りのバスは要注意です!北アルプスと比べると、ちょっと重い雰囲気のある山域だけど、静かな感じはいいかも!

初めての南アルプスでしたけど、今度は山梨側からアクセスしてメージャーな山には行ってみたいですね^^

アクセス・駐車場

東京方面から(マイカー)
●山梨側:甲府昭和ICより一般道にて芦安温泉の市営芦安駐車場→南アルプス市営バスで広河原→南アルプス市営バスで北沢峠
●長野県側:南諏訪or諏訪or伊那ICより一般道にて仙流荘バス停駐車場→南アルプス林道バスで北沢峠

※山梨側・長野側ともに駐車場は無料。山梨側からはバスの乗り継ぎ合わせて約1時間20分、長野側からは55分で直通です。
※非常に混雑するので始発バスの1~2時間前には乗車の行列が・・・・
※臨時便の増発はありますが待ち時間によって山行予定が狂う事もあるので注意が必要
※山梨側からは乗合タクシー(芦安~広河原)もあるので人数次第ならタクシーの方が楽(バス運賃と大差なし)

◆市営芦安駐車場 https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/docs/mycar_bus_taxi_tozan.html
◆南アルプス市営バス http://yamanashikotsu.co.jp/route_bus/route_sp_info/hirogawara/
◆仙流荘前駐車場 https://www.ina-city-kankou.co.jp/senryuso/access/
◆南アルプス林道バス http://www.inacity.jp/kankojoho/sangaku_alps/minamialps/minamialps_jikokuhyo.html

メモ

北沢峠アクセスは気合と根性と時間に余裕がないと厳しい。山梨・長野どちらからのアクセスにせよマイクロバスででかいザックを膝に抱え、北沢峠バス停に着くころには疲れがでます(笑  長衛小屋テント場は早く着かないと良い場所には張れない!でも南アルプス天然水は飲み放題(笑

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-山行記

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