山行記

槍ヶ岳への道DAY2(ババ平キャンプ場よりアタック)2019年9月13日~2019年9月15日

思いもよらない嫁のアクシデントにてババ平泊まりからの槍ヶ岳アタックに変更になった山行ですが、ここからが本番です。さて、どうなることやらと思いながらも早朝3時起きで4時スタートを決めて出発です!(実際は4時30分になっちゃいましたが)

最初に言っておきますと初心者でなくても相当「キツイ」です(笑)!槍ヶ岳登頂後も時間に余裕があれば大喰岳・中岳・南岳・天狗池と周遊も可能ですが・・・!

槍ヶ岳への道DAY1はこちらから

ババ平から槍ヶ岳山頂及び縦走コースあれこれ

槍ヶ岳登頂は渋滞によってCTが予測不能なところがありますが、行動時間に余裕があればアレコレ行けますね。当初山爺も槍ヶ岳登頂の時間によっては大喰岳方面へと考えていましたが、嫁の体調もあるので無理は禁物と思い槍ヶ岳のピークハントのみをしました。

槍ヶ岳ピークハントのみ

最もポピュラーなコースです。ババ平キャンプ場からのCTは休憩無渋滞無の条件で7時間35分です。朝の5時スタートでお昼過ぎにババ平キャンプ場に戻ってこれます。

なかなかラストの直登はキツいです。登山あるあるですが、見えているのに到着しないパターンです!!

槍ヶ岳~南岳経由~天狗池コース

こちらは少々ハードにはなりますが、天狗池にて逆さ槍を見れるコースですね。ババ平キャンプ場からのCTは休憩無渋滞無の条件で9時間40分です。朝の5時スタートで14時40分にババ平キャンプ場に戻ってこれます。

だいぶタフになってくるので、スタートは余裕をみると最低3時にはスタートが望ましいですね。

東鎌尾根経由で槍ヶ岳

このコースは当初考えていなかったのですが、下山時に殺生ヒュッテで休憩をしている時に思いついたコースで。なぜなら後述しますが、天狗原分岐を経由して槍ヶ岳への直登があまりにもキツかったのと、東鎌尾根の稜線を歩いている登山者を見た時にちょっと羨ましかったから(笑)。実際にババ平キャンプ場から水俣乗越で東鎌尾根を経由して槍ヶ岳へ行く人はいるのかな?わかりませんね。まぁ急登はどこを通ってもあるんですけどね(笑)。

ババ平キャンプ場からのCTは休憩無渋滞無・下山はグリーンバンド天狗原分岐大曲の条件で8時間です。朝の5時スタートでお昼過ぎにババ平キャンプ場に戻ってこれます。

山行記録

槍ヶ岳DAY1でも書きましたが皆さん寝るのが早い!かくいう山爺達も車中泊の寝不足分を取り返すべくガッツリ寝ました(笑)。

起床は3時♪いやでも周りがごそごそするので起きると思います(笑)。

簡単な朝食を取ったら行動食と水分と必要最低限の荷物で出発です!今回のコースは最もポピュラーな以下のルート。
槍ヶ岳山荘までの最後の急登は如何に!?

2日目ルート(リンクでヤマレコ詳細が見れます)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2026518.html

ババ平キャンプ場~水俣乗越分岐

さあ出発です。山爺がおっきいほうをもようした為30分出発が遅くなり4時半スタートとなりました(笑)。

当然ですが、暗いのでヘッ電を付けてのスタートです。まずは水俣乗越分岐を目指します、ババ平からはCT30分です。

沢沿いを歩きますが、暗くても登山道は整備されているので安全に通れます。ある種ナイトハイクですので道間違いには気を付けた方が良いですが、一本道ですので迷う事はないと思います。

水俣乗越分岐~大曲~天狗原分岐

水俣乗越の道標を過ぎて順当に進んでくると、やや空も明るくなってきます。

次に目指すは大曲を通って天狗原の分岐を目指します。天狗原分岐まではCT50分程です。

いよいよ槍ヶ岳への道としては本領発揮となります。この大曲を境にほぼ上りの状態に突入です!まだまだ序盤ですが朝日が見えてくるのと同時に気温も少々上がってきます、シェルを脱いで体温調整します!

まだまだ槍ヶ岳は見えませんが、モルゲンロートに遭遇します!

登山道はガレ場やザレ場が多くなってきます!

大曲を過ぎ天狗原分岐に到着です!

身体のウォーミングアップとしては、早朝なだけにちょうどいいかもしれません!ババ平からここまで1時間30分前後の行程だと思いますが、これからの急登に備えて行動食でエネルギーチャージします!

天狗原分岐に着きますが、まだまだ槍ヶ岳は見えません(笑)。

天狗原分岐~グリーンバンド

天狗原分岐の道標を過ぎてしばらくすると見えますよ、とうとう「槍の穂先がぁぁぁ・・・・」(笑)。

この槍の穂先が見えた瞬間に、一気にテンションが上がります!なんせ今までの登山道は沢と谷と草木ですからね、やっぱり槍ヶ岳を早く拝みたいですよね~♪

気分的には、「おっ、もう槍ヶ岳も近いぞ!」と思うのですが・・・。

そうです、これからが長い長いキツい急登の始まりです!

槍の穂先を見ながら次のポイントはグリーンバンドと言われる地点!正直どれがグリーンバンドか判りませんでした(笑)。
(多分ハイマツの群生しているところかなって)

天狗原分岐からグリーンバンドまでCTは1時間です。多分もっと長く感じ始めていますけどね、この辺りから!

グリーンバンド~殺生ヒュッテ

槍の穂先から少しずつ槍ヶ岳の全容が見えるようになるまでまだ少しありますが確実に高度を上げていきます♪

次なるポイントは殺生ヒュッテになります!グリーンバンドからCTは40分ですが、なかなかの上りっぷりで息が上がり始めます!

まだまだ殺生ヒュッテのテント場も小屋も見えませんが黙々と上ります、たまに槍ヶ岳を見ながら♪

ここで突然、東鎌尾根側の斜面から巨大な音と共に落石が発生!(十分距離があるので危険はありませんが)

かなりの石が複数落ちてきました!ようく見るとその周りに何やら動く物が!そうです、サルの軍団です!どうやらサルの軍団の移動と共に落石があったので、皆一様に「サルが落(ラク)させたのかなぁ?」と笑いながら談笑♪
ちょっとキツくなってきていたメンタルに和みを入れてくれました^^。

それから上り続けると、殺生ヒュッテへの分岐の看板と共にようやく殺生ヒュッテのテント場が見えてきました♪今日は連休初日の14日(土)の早朝ですから、テント場には2~3張りしかありません、岩稜の中にきらめく黄色のテントは羨望の眼差しでした♪

殺生ヒュッテは下山時に立ち寄るので、そのまま槍ヶ岳山荘・槍ヶ岳への道標通りに直登します!

殺生ヒュッテ~槍ヶ岳山荘

実は山爺は登山地図を見ていながら勘違いしていて、殺生ヒュッテから槍ヶ岳山荘までCT30分だと思っていたのです!まぁこれがメンタルをやられる原因になったのですが、本当はCT1時間かかります(下りが30分です)。

そして多分このルートの中で最も槍ヶ岳を近くに見据えて、一向にたどり着かない一番の急登場所になります!?

登山あるあるの「見えてるのに着かない」現象発生です(笑)。槍ヶ岳山荘も槍ヶ岳も、手が届くところに見えてるんですけどね~これがなかなか着かないんですよ、しかも急登できっついきっつい!!

まさに「最後の試練」!

う~ん、槍様はそう簡単には登らせてくれないようです(笑)。最後はヘロヘロになって槍ヶ岳山荘前に到着です!ここで心身共に休憩です!

槍ヶ岳を見る限り渋滞は一切ありません。ヘルメットやらトイレやらで準備していると槍ヶ岳山荘へ上る坂道からHさんが来るではないですか!お互い挨拶をして談笑^^。

ということで、Hさんも一緒に槍ヶ岳山頂を目指すことになりました♪本当にHさんとは奇遇にもタクシーの相乗りから始まって本当に「槍ヶ岳山頂で会いましょう」が現実になるとは♪

槍ヶ岳山荘~槍ヶ岳山頂

では、槍ヶ岳山頂へ出発です♪

岩場好きの山爺としてワクワクなのですが、Hさんは岩場が慣れていないということもありHさんを真ん中にしたパーティーを組み山爺が先行し三点支持や鎖の使い方をレクチャーしながら山頂を目指します!(Hさん上から目線でごめんなさいね)

これから登る方や初心者へのアドバイス
・ヘルメットは必須(槍ヶ岳山荘でレンタルできます、500円)
・三点支持(三点確保)での登攀
・鎖場でのルール(鎖の支点間は1名のみ・掛け声推奨)
・梯子でのルール(1人が上りきる・下りきるまで1名のみ・掛け声推奨)
・梯子の直下には留まらない(滑落に巻き込まれます)

槍ヶ岳山荘HP(ヘルメットレンタル)
https://www.yarigatake.co.jp/lodge/

岩場としてはかなり簡単な方ですが、さすがに高度感は一級品です。さすが日本で5番目標高3,180mですからね!山頂直下の梯子は2連で垂直ですから、慣れていないと怖さはでると思います。鎖場もちょいちょい出ますし、三点支持ができればなんてことはないですが、鎖に両手で体重を掛けて登る方は気を付けなければいけないのは言うまでもありません!(鎖に両手で体重を預けて上り下りをすると何かの拍子でバランスを崩すと体がクルっと回転したり、宙ぶらりんになる可能性があり大変危険です)

では出発です。山頂への取付は単なるザレ場ですが慎重に歩行してくださいね!

取付に入るとすぐに岩場の登攀になります。

基本的には上り下りでルートが違います(一部クロスする部分あり)ので、矢印通りに進みます!

山頂直下の2連の梯子以外に、細い鉄製の梯子も途中あるのですが、この梯子が微妙に歩幅に合わず一段登ろうとしたら「スカッ」ってなったのは山爺だけ?(笑)

ちょっと辛辣な表現をしていますが、槍ヶ岳はゆっくり基本さえしっかり押さえておけば十分に上れますので安心してください。

もちろん最後に長い梯子もあります!

槍ヶ岳山頂は非常に狭いです!ですので、混雑時はマナーとしてはあまり山頂に居座るのはどうかなって感じですかね!今回は遭遇していませんが、渋滞時や混雑時は何人降りたら何人上るみたいな頂上滞留入れ替え制になるようですね(笑)。

山頂からの景色を堪能したら下山です!まず怖いのが最初の梯子ですね、山爺も下山の梯子が嫌い(笑)。どうもあの体位を入れ替える瞬間が超怖く感じるんですよね~(泣)、ましてや垂直の階段なので!!!

基本下山もルート的には上りと大差はありませんが、鎖場で2箇所ほどトラバース的な箇所と足場をよく確認しないと下りられないんじゃないって言う箇所があったので注意ですね!

この辺りとがトラバース的なところですね、初心者や慣れてない方は怖いかも!

あとは下山できたとホッとして歩く槍ヶ岳山荘へザレ場も最後まで気を付けてください、安心した時が一番危ないですからね!

Hさんも直ぐに岩場に慣れて楽しく登らていて、こちらも嬉しくなりました!山頂に上がった時の満面の笑みが印象的でした。下り時も基本をレクチャーさせて頂きましたが、センスが良いので直ぐに鎖を使わない下り方をマスターしていました。

これで槍ヶ岳山頂アタックは終了です!

槍ヶ岳山荘から槍ヶ岳山頂までのCTは30分です。どうも混雑時は往復で2時間とか3時間とか聞くので要注意ですね!

この後は、我が家は槍ヶ岳山荘にてお買い物やらでしばしのロングな休憩!Hさんはまだ時間も早いこともあり、南岳から天狗池の周回コースへチャレンジとの事でここでお別れをしました。(後日きれいな逆さ槍が写る天狗池の写真を頂きました、Hさんありがとうございます)

さあ我が家も下山と行きたいところですが、今回の山行で本来テント場として予定していた殺生ヒュッテのテント場を視察に行きます(次回の為の下見です)。

それから昼食もここで取りました、なぜか嫁は「山菜うどん」山爺は「牛丼」。山に来るとなぜかあのダシに吸い寄せられて頼んでしまう♪これも山あるあるか?

殺生ヒュッテHP
http://www.nakabusa.com/lodge/lodge.html

テント場のロケーション良いですね~♪槍ヶ岳山荘のテント場もいいですが、殺生ヒュッテも良い^^。今回泊まれなかったから次回こそは絶対泊まってやるって誓いました(笑)。

羨ましい限りの東鎌尾根を通る登山者たち♪

さあ、お腹も満たされたのでババ平キャンプ場まで戻ります!下山は上りと同じなので割愛しますが、ババ平キャンプ場はトンデモナイことになってました!

足の踏み場もないくらいのテントの密集と、はるかに増えた河原への設営!河原の中州的な部分にまでテントが設営されていました!恐るべし三連休!?

本来、撤収をして徳沢キャンプ場へ移動する予定でしたが、この3連休のテント場の状況が何となく不安を覚え、このままババ平に連泊する事にしました。

ですので、翌日の上高地までの下山は15km程を歩かなければなりません!出発は6時に決定しましたが、本当に起きれるでしょうか(笑)。

DAY3へ続きます。

ぽちっと応援お願いいたします。

-山行記

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