2019年になってからというもの、土日の休みと天候が合わず上州地方への山域がことごとくお流れになっていた最近でしたが、とうとう来ましたヤマテンでのお天気配信たったの2行。どこも快晴との事!
山爺は春夏秋の谷川岳に登ったことがないのに、いきなりの雪山での登山です。ちょっと舐めてたこともありヘロヘロな登山になったのは言うまでもありませんが(笑)。
ちなみに30年ぶりの谷川岳になります、その時は天神平スキー場にいきました。湿った雪で重くてスキー板の操作に苦しんだ思い出があります。
では、初心者目線で、山行記いきま~す!!
目次
谷川岳データ
場所:新潟県と群馬県の県境で三国山脈の一つ。二つ耳を合わせて谷川岳と呼ばれるようになる。
標高:トマの耳(1,963m)・オキの耳(1,977m)
標高差:約685m
行動距離:7km弱(ロープウエイ利用時)
行動時間:約5時間
山小屋:肩ノ小屋、冬季クローズ(避難小屋としては利用可) http://www.minakami-onsen.com/tanigawa.php?itemid=198
アクセス:車/関越道路水上IC・電車バス/上毛線土合駅 http://www.tanigawadake-rw.com/access/
駐車場:記事内にて詳細確認『谷川岳ベースプラザと駐車場』
谷川岳登山ルート
夏道を知らないのですが、冬道は以下の通りです(冬季でも西黒尾根から山頂を目指す方もいらっしゃるそうですが、初心者や山爺には今のところ関係なし)
ロープウエイ降車後、天神平スキー場のゲレンデTOPへのリフト脇の登山口からいきなりの直登から始まります。登山地図から推測すると、山頂までほぼ直登で天神尾根を経て谷川岳山頂(オキの耳・トマの耳)に到着といった感じですね。
初心者にとっての危険個所は、幅30cm~50cm程のトラバースが2ヶ所ほどあります。基本に忠実に歩けばさほど問題はありません。
山行記録
いや~暑い!ヤマテンでの予報通り、雲一つも無し・無風・気温5℃~12℃前後、ていうかほぼGWの天候でした。おかげで汗だくで、春山の雪質を先取りで予習できました。
もうご察しかとは思いますが、前日の2月23日(土)の天気が良くなく、皆さん24日(日)にスライドしたのか、谷川岳だけではないでしょうが登山者がいっぱい(笑)。登山道の写真はほぼ、信者のごとくの行脚と渋滞だらけ!
雪質は、午前はそれなりにしっまていますが、午後はグズグズでアイゼンに多少雪ダンゴができる時もありました。あっ、ちなみにチェーンアイゼン・軽アイゼンはNGですよ、それなりの急登とグズグズ雪なので、登れないことはないかもしれいけど、超しんどくなるかコケまくりだと思います。無難に最低10本爪以上のほうが良いです。
今回の気温に限りですが、インナーとベースレイヤーの2枚で十分でした。風があったら判りませんでしたが、無風だったので下手するとTシャツ1枚でもOKな感じでした。
それから、装備的な話ですが正直なところ積雪量もさほどなので、ワカン・ピッケルは使いませんでした。逆にポールだけのほうが上りやすいと思います(ワカン・ピッケルは装備してます)。
谷川岳ベースプラザと駐車場
谷川岳駐車場はロープウエイ乗り場のある『谷川岳ベースプラザ』になります(1F~5Fが駐車場ですが、2F以降は朝スタッフが来ないと入れないみたいです)。
1Fは車中泊用に常時開放してます。山爺は土曜日の深夜自宅を出て車中泊をしました。朝になるとスタッフの方が料金を徴収にきます(1日1/1,000円、平日は無料)。車内で仮眠をして起きたのが6時半でしたが、1F駐車場の9割くらいは埋まっていました。
ですので、前泊が出来る場合は車中泊が便利です、トイレもありますので結構快適でお勧め!!
谷川岳ベースプラザの6Fがチケット売り場で、駐車場からはエレベーターで一気なので楽です。冬季のロープウエイ発車時間は8時半ですので、チケット販売開始は8時過ぎからスタートです(7時半過ぎくらいから並び始めの列ができてました)。ロープウエイ自体は3分~5分おきにくるので、そんなにあわてなくても大丈夫です。
参考
モンベルカードかJAFの会員証呈示で、ロープウエイの割引あり(100円引)
天神平駅~天神尾根~熊穴沢避難小屋
ロープウエイに乗って天神平駅に到着したら、身支度をしてスタートになります。夏道のスタートを知らないので割愛しますが、ゲレンデトップ脇のリフトの右脇の登山口と書いてある看板から、いきなりの直登です。
起きたてでスタート直後の急登はきっつい!><
雪質は、その日よって違うと思いますが、この日は既に朝日があたり既に少し水分を含んだ状態です。まぁ、12本爪アイゼンはしっかり効くので問題はないですが、軽アイゼン・チェーンスパイクは厳しいところですね!
初心者の方へのアドバイスとしては、雪山を始めるにあたって全てに言えることなのですが、雪山装備は手を抜いてはダメです。アイゼンが重いからとかいう理由でチェーンスパイクにしてしまうのは『山をなめてる』証拠ですよ!実際この日も、チェーンスパイクでズルズル滑っている、おばちゃんや雪山を何にもしらない若者もちらほら・・・。
滑落しそうな危険個所は他の山に比べて少ないですが、装備は万全でいかないと思わぬ事態になる事も・・・
しょっぱなのきっつい上りが終わると、ご褒美としてこれから上る谷川岳の全貌が見ます^^。
と同時に『え~、あそこ登るの!?』ってなるかも!
まずは最初の危険個所はトラバースです!登山道の広さは30cm~50cmほどなので、着実な一歩が重要です。アイゼンをしっかり効かせて、ステップがある場合はそのステップに沿えば大丈夫です。朝一なので多少凍っています!
もう1ヶ所は巻道チックなトラバースです。ここも30cm~50cmほどしかない登山道なので慎重に(避難小屋の手前だと記憶しているけど、間違ってたらごめんなさい)。
少しの平坦な尾根を歩くと避難小屋に到着です。と言っても埋まってるので柱(空気孔?)が1本出てるだけです。
スタートからここまで、注意箇所はその2ヶ所だけで、基本少しの平坦と、後は上りオンリーです。山爺この時点で、はぁはぁ言いながら集団に付いていきました。まだ先は長い&山頂まではほとんど上りって考えておいたほうが良いです、ですのでペース配分を気を付けないと後々苦しくなるかもです。
熊穴沢避難小屋~天狗のトマリ場~天神のザンゲ岩~肩ノ小屋
避難小屋で小休憩を取ったら出発です。相変わらずの渋滞は続いていますが、山頂は見えているのでいつかは着くでしょう的な感じ!
谷川岳全般ですが、ほぼ上りなので山爺はちょっと飽きてきています(笑)。う~ん、何と言うか景色も良くて、この時は快晴・無風・雲なしの状態なので、雪山としては絶好のコンディションなのですが・・・。後から思ったのですが、多分上り一辺倒で単調なのが飽きの原因だと思います。
贅沢な話ですよね(失敬)
そんなこんなで、ハァハァ・ヒィヒィ言いながら上ってくると、2か所ほど大きな岩が見えてきます。なかなかの上りなので、皆さん目印にしていて、あの岩まで行ったら休憩しようとか、そんな感じだった思います。山爺も肩ノ小屋直前の天神のザンゲ岩にて休憩!
ここで面白い話が耳に入ってきました。
そう、ミレーのあみあみ話で盛り上がっている若者3人組が居ました。このとき実はミレーのあみあみの上に着ていたモンベルのベースレイヤーを前後逆さまに着ていて、首が窮屈で直したくてしょうがなかったのです。そこで、レディーの会話に参加しつつ一応お断りを入れて着替える事にしました!(3人組の中の1人の女子があみあみ着用者です)
そうです、その女子と山爺は谷川岳にて変態写真ショーを展開したのです!写真が会話より500倍面白いのですが、さすが自主規制いたします(笑)。なかなかのノリの女子だったので、非常に楽しい時間を過ごし休憩することができました^^
これからも、お互いミレーのあみあみ布教活動をしていきましょう(笑)
肩ノ小屋~トマの耳~オキの耳
さぁ、肩ノ小屋まで最後の上りに行きます。最後の直登なので、ここを上りきると山頂(トマの耳)までは直ぐです。
ちなみに肩ノ小屋は、避難小屋としては空いていますが、トイレは使えません。
肩ノ小屋を過ぎるとすぐに、大きな道標があります、トマの耳まで150mです。この150mは全然きつくないので直ぐに到着です。ここから時間に余裕がある方は、オキの耳まで行きましょう!往復で30分~40分ですし、危険個所は雪庇くらいです。トレースははっきりしているので、雪庇に近づかなければ大丈夫ですよ。
山爺はスルーしてしまったけど、オキの耳のちょっと先に鳥居があるので行ってみてください(富士浅間神社奥の院)。
下山
ルートは同じなので割愛しますが、雪質の変化に注意です。この日は気温が高く、雲一つないので雪面は太陽をずっと浴びていたので、水分の多いグズグズの雪になっています。
アイゼンの団子や、思わぬ踏み抜きも、スリップもあちらこちらで見たので気を付けてください。とは言うものの滑落したら止まらないような場所は、そんなにないので皆さん自由に下っていきます。ですので、早朝の上りのトレースの5倍くらいはトレースがあるので、安心して下りれると思います。
総評(まとめ・感想)
今シーズンの雪山登山は、天気とにらめっこが多く北関東の谷川岳と武尊山に行く予定をずっとチェックしていました。日曜だと次の日が仕事なので気乗りはしませんでしたが、千載一遇のチャンスだったので決行しました。でも皆さん考える事は一緒ですね(笑)。
山行中に話したおじちゃんから聞いたのですが、こんなに天気が良い谷川岳は始めてだと、それからこんなに人が多いのも初めてだと言ってました。まさに『なんて日だ!』状態でした。
でも、危険個所も少なく景色も良い山だと思います。もちろん天候次第では、危険な山に変貌するのは間違いないですね。元々風が強いエリアで雪崩もある山ですから!
お天気次第だとは思いますが、皆さんも是非、谷川岳に行かれてみてください。
追伸:運動不足の方にはちょいとキツイ山行にはなりますよ。うちの嫁は翌日『全身筋肉痛』でした(笑)。