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雪山装備と初心者の雪山登山の是非!

唐松岳

今回は雪山登山に向けての「装備」と「初心者の雪山登山」についてフォーカスしていきたいと思います。

目次

雪山登山は初心者が行っていいのか?

近年のSNS流行もあり、雪山登山に結構な数の超初心者を見受けられるようになりました!昨シーズンの雪山登山では何度となく滑落現場や救助活動(ヘリ等)に遭遇しました!

これから雪山登山を始める方には、夏山との違いや装備の違いも含めて雪山の危険度もご紹介したいと思います。決して雪山は初心者が行ってはいけないと言う事ではありません。最初は誰もが初心者ですので、必ず通る道ですがあまりにも事前準備を怠ってしまうと命に係わることになるので、雪山は舐めてはいけないと言う事です。

また個人的な雪山の装備の確認とメンテナンスも含んでいるので、これから雪山装備を購入しようと思っている方は参考にされてください。

雪山登山装備一覧

雪山装備は概ね夏山とは違う装いになります、よって3シーズン用の装備を着まわしたりすることも一部可能ですが、根本的には別に準備する必要があるので、お金が掛かりま~す(笑)。山爺は2年越しで揃えました♪

ハードシェル(上着)

実は、山爺は逆に3シーズン用のレインウエア(ハードシェル)を持っていません。最初から雪山対応できる厚手のゴアテックスを着ています。ですので年間を通じて1着で着まわしてしまっています、これが正解かどうかは判りませんが、夏場の縦走時等や日帰り時に雨具として持っていくのですが、デメリットとしてザックへのパッキングの際に割とスペースを取ってしまう事くらいです。

雪山登山時のハードシェルは教科書通りの準備をするのであれば、厚手で生地表面がザラついた加工のゴアテックス生地を選ぶことになります。滑落時の雪への抵抗を増やすことが目的と、厚手素材による防風対策が目的となります。

言うなれば3シーズンよりいかつくてごついウエアが必要になるということです。

購入に際しては予算に応じて頑張りましょう♪(雪山用のハードシェルは各メーカーの中で大概一番高いです)

ハードシェル(スボン)

最近ではあまりハードシェル系のズボンを見ていない感じがします、いわゆるスキーパンツみたいなタイプですね。実は山爺もそうですが、最近は残雪期や冬季に履いているソフトシェル系のパンツを愛用していて、ハードシェル系のズボンはザックに入れて携行している感じです。ソフトシェル系で厚手のズボンは案外厳冬期でも中にももひき等を履けば対応できてしまっています。ですが一応万が一に備えて山爺が持っているのはレインパンツとハードシェルの中間で、素材はC-KNITで出来ているパンツになります。

ゲイター(スパッツ)

最近は冬季以外ではあまり見かけなくなりましたね。でも冬山登山では必須になります!ハードシェルパンツで裾を絞れるようになったものや、オーバーパンツでインナーゲイターが付いているものにはゲイター単体は必要ありません。またゲイターの素材は3シーズン用のゲイターより厚手で強度があるものが良いです。アイゼン等で引っ掛けたりするので、薄いものですと簡単に破けます。役目は雪の侵入を防ぐことですが、あんがい防寒にもやくだったりします。

インナー及びミドルウエア

積雪期に限らず、インナー・ミドル・アウターの3レイヤーに変わりはありません。幾分それぞれの生地の厚さが変わるだけです。また、無雪期より更に発汗のコントロールが重要です、ウエア素材の性能を借りながらも、自分で汗をかかない歩行等が重要になってきます。山爺は気温により多少の違いはありますが以下の通り。

・ミレーのあみあみ長袖(インナー)
・3シーズン長袖(ベース)
・薄手のフリース(ミドル)
・ハードシェル(アウター)

※レイヤリングは体感温度の個人差によって違ってくると思いますが、少し寒いくらいでスタートしていくレイヤリングがいいかなと思います。最初から完全防備でいくと行動中は必ず暑くなって脱ぐことになると思うし、余計な汗をかく羽目になると思います。

帽子

帽子をあなどってはいけませんね、雪山での気温って風にもよりますが平気で体感温度がマイナスの世界になってきます。耳や頭部の保温も大事です。帽子はお好みでチョイス。

バラクラバ(目出し帽)

TVとかで見る犯人とかが被るやつです(笑)。しかし侮るなかれ、このバラクラバがないととんでもないことになります。風による雪の舞い方って尋常じゃなく顔面を突き刺します、また気温次第では皮膚を外気に当てていることが出来ないくらい寒いを通り越して痛いんです!ましてや凍傷のリスクもあるので必須アイテムだと言えます。

※呼気によるバラクラバ内側の濡れが一番気になるところなので、雪山登山アイテムの中で一番迷走したギアかもしれません。また素材や構造によっては呼吸がしずらいと感じる人もいると思うので購入あたっては慎重に!

登山靴(冬靴)

厳冬期用の登山靴は高い!ですので3シーズン用の登山靴で雪山に来ている方もちらほら・・・、その場合は寒さと凍傷に注意してくださいね。

雪山用の登山靴には保温材が入っているので、今まで山爺が雪山用の登山靴を履いていて寒いと思った事はありません!逆に残雪期は暑いと感じることはあります(笑)。

アルパイン系の登山靴であれば、後だけににコバという部分が付いているはずです。雪山用登山靴は前後どちらにもコバがあり、ワンタッチ式アイゼンが装着できるようになっています。後だけのコバの場合はセミワンタッチ式アイゼンが付けられます。

アイゼン

よくアイゼンの爪の本数の話がでたりすることがあると思いますが、これから雪山登山を始めると言う方には間違いなく12本爪のアイゼンを買ってくださいとアドバイスします。これは嫁が持っている10本爪と12本爪の使用比べによる結論です。

≪10本爪≫
・軽くて歩行取り回しが楽
・値段も安い
・爪が短くグリップ力やや乏しい
・前爪による蹴り込みは無理がある

≪12本爪≫
・重量があり通常歩行でも慣れないと爪でひっかかりコケる
・値段は高い
・爪が鋭利で長く強力に雪を捉える
・前爪は氷も余裕で刺さる

すんごい簡単に書くと上記のような感じがそれぞれの特徴です。これから雪山を始めていくとアイスバーンや多種多様な雪質を歩くことになるので、明らかに性能的には12本爪が有利です。10本爪よりは爪が長いし前爪も慣れないと引っ掛けたりとありますが、いざって言う時の能力値は歴然と差がありますので、12本爪購入を強く勧めます♪

雪山用登山靴にもよりますが、ワンタッチ式・セミワンタッチ式はお好みでいいかと思います。メジャーどころのグリベルでもフロント側のベイル交換によって3シーズン登山靴(前コバの無い登山靴)でも使えますので。

ワカン(かんじき)

まだ山爺はワカンの使用がありません、今シーズンは実戦使用する予定です。昨シーズンは深雪や降雪後の登山道が無く壺足やアイゼンで事足りてしまったので、今シーズンはワカンが必須になる場所にも行く予定ですのでワカンの能力が初めて体験できます。

教科書通りの雪山装備であれば「必ずワカンは持っていく」となりますが、明らかにワカン必要なしという場面も多々あります。正直、山行予定している雪山がワカンが必要かどうか判断して、持っていかない事もあるのでこの辺りは自己判断で!(使わなくてもいざって時のために持っていくことはしていますよ)

ポール(ストック)

雪山登山時でのポール(ストック)自体は普段使われているものでOKですが、バスケットはスノー用に換装します。通常のバスケットより大きいものになりますね。

通常のバスケットだとすぐに雪に刺さってしまって使いずらくなるので、雪山登山時は必ずスノーバスケットを装着してください。

ピッケル

ピッケルはもう雪山登山ならではのギアですね!種類は一般登山であれば、ストレートタイプかやや登攀よりの軽くカーブの付いたタイプの2種類です。初心者であればストレートタイプが使いやすいとは思います。中にはアイスクライミング等で使うタイプもあるので、間違って購入しないように。

使う場面が無かったとしても、必ずピッケルも持っていってください。一般的な雪山であればポール(ストック)で事足りてしまう事も多いのですが、雪山の難易度が上がるにつれ逆にピッケル無では登れなくなってくるので注意!

ヘルメット

雪山登山にヘルメットが必要なのと思われる方もいらっしゃるかと思いますが必要です!もちろんヘルメットがいらない雪山登山も多々ありますが、そもそも無雪期には高所で岩場だったりアイスバーンが多くあるようなところでは当然滑落の危険度が高まる為、万が一を考えればヘルメットをしておく事をお勧めします。

ヘルメットの種類は色々ありますが、登山メーカーでお好きな物をチョイスしてください。

グローブ

う~ん、これが一番悩ましい雪山ならではのギアです。山爺はもっぱらグローブ3レイヤーで対応しています。下記の3種類で寒さにより足したり引いたりして使用しますね。個人で寒さによる耐性も違うので何とも言えません、ですのでちょっとオーバーなくらいに持参して気温によって汗をかかず寒くない状態にすることをポイントに使用すれば良いかと思います。

・薄手のフリース素材
・中厚のウール素材
・オーバーグローブ

※必ず、グローブ類は予備を持って行ってください。万が一グローブが濡れた場合に替えが無いと凍傷まっしぐらです!!

サングラス

スキーをされる方ならわかると思いますが、雪山は雪面からの照り返しや眩しさがハンパないです。雪目にならないよう必ず目の保護をしなくてはなりません。良く言えば天候(明るさ)によってレンズの色を変えたいところですが、晴天と曇りの両方に対応できそうな、ライトグレー位のレンズ色がお勧めかもです。

※登山道の起伏等をはっきり見えるようになるべく良いサングラスを使いたいところです、レンズ色可変(調光レンズ)や偏光がお勧めです。

ゴーグル

これも使っても使わなくても必ず装備しておかなければいけないギアです。スキー等をされていればわかると思いますが、登山時に強風になった場合、サングラスでは雪や風がサングラスの脇から入り込みます!そういった時はゴーグル無ではほぼ歩くことは出来ないと思ったほうがいいです。

※ゴーグルはピンからキリまでありますが、レンズの曇りは切っても切れないゴーグルの特性でもあり弱点なのであまり安価なゴーグルよりはそれなりのレンズを使ったゴーグルの購入をお勧めします。

シャベル・プローブ(ゾンデ棒)・ビーコン

雪山登山でのエマージェンシーとしてできれば用意しておきたほうが良い物があります。雪崩に遭遇した場合に必要だったり救助の意味合いが強いですね。(ツェルト常備で季節関係ないので外します)

・シャベル:雪を掘ります
・プローブ(ゾンデ棒):埋もれた人を探します
・ビーコン:発信されている電波で埋もれた人を探します

雪山登山の危険度(夏山との違い)

雪山は夏や秋に通る登山道とは違います。当然雪が積もっているので登山道なんか見えません(笑)。雪道といって積雪期はこのルートを通ると安全ですよと、過去の先輩たちが開拓されたルートを歩きます。夏山の登山道では良く出てくるつづら折りはあまりありません、どちらかと言えば直登することが多くなります。またトラバースはより滑りやすくなった雪の上を歩くので、夏山以上に神経を使う場面も結構あります。もちろん雪と岩場のミックスも!

雪質

まず雪山登山では雪の状態が常に一定ではないと言う事を知っておくことですね。スタートした時点では軽くサラサラだった雪が中盤には重く湿った雪になり、山頂まじかではカリカリのアイスバーン等に変わったりと様々なコンディションに変化してきます。

※それぞれの雪に対する歩行技術を求められるのと同時に、そのコンディションによる危険察知等複合的に登山を見ていかなければなりません。

雪崩

時期的には2月から春山までは雪崩の季節と言われています。積雪量にもよりますが、必ず雪山登山の場合は事前にチェックするのは当たりまえですが、現地でを雪崩注意確認(掲示板等)をしておいた方がいいです。またこれから向かう登山道にデブリ(雪崩の後)があれば確実に雪崩が起きる場所だと理解しましょう。他にも雪崩の兆候であるクラック等も知識として持っておかなくてはいけませんね。

ホワイトアウト

耳にはしているワードだと思いますが、実際に軽いホワイトアウトは経験しています、視界はおおよそ5m程。そんなのホワイトアウトに入らいないよと言われるかもしれませんが、非常に危険を感じる状態ですね。雲(ガス)と雪で本当に視界が白一色になります、今の今まで前を歩いていた人がほんの一瞬目を外した瞬間にもうどこにいるのか分からない状態になります。

※GPSと地図が無かったらOUTです!

強風

冬季ですので風が強くなることは当たり前と思っていたほうが良いですね。嫁も八ヶ岳の山頂直下で風に体を持っていかれそうになりビビッてましたから。

※耐風姿勢という風をやり過ごす姿勢を取る技術を覚えておきましょう。

滑落

シーズン問わず滑落は大事故になりますが、雪山の場合の滑落は自分で滑落を停止させなければどこまでも滑り落ちます!滑落の瞬間や滑落事故は何度も目の前で見ています。緩い雪山で滑落停止の訓練はいざって時に役立つのでしておいた方がいいです。

登山道

危険度という観点から言うと「トラバース」「急峻な下り」「雪交じりの岩場」「細い尾根筋」「アイスバーン」「雪庇」等になるかと思います。思っている以上に簡単に滑落する登山道だって思った方がいいです。

※雪山登山全般に言えますが、アイゼンワーク(歩行)がものを言います。(ピッケルの使い方も同様)

道迷い

トレースがある場合は良いですが、初見の山だったり誰も通っていない場合はトレースはありません。自分でルートを開拓しなければなりません!雪山は基本どこを通ってもいいですが、安全に通過する為には道迷いも含めて、地図読みやGPSによる適正なルートを通る必要があります。

※トレースが無い場合は道迷いに加えてラッセルも必要になる場合も、間違って雪庇の上を歩いているなんてことにも・・・。

初心者お勧め雪山登山

山爺は昨シーズンから本格的に装備を揃えて雪山を始めました。そこで雪山1年生としてどんな雪山を登ってステップアップしていったか、また初心者が始める雪山入門をご紹介します。

「北横岳」「天狗岳」以降はちょっと初心者・初級者にとってはちょいとハードルを上げ過ぎてる感はあります。ですが北横岳レベルを何回行っても技術的に向上するには天井が早いので、少々難しさを上げていく必要はあるかなって思ってます。もちろん天気如何では北横岳・天狗岳だって難しさは倍増しますし、後述している雪山はがぜん難しくなるってことは理解しておいてください。

北横岳

まずは、寒さとアイゼンの練習の為に選んだのは観光地でもある「北横岳」。ロープウエイを使って坪庭にはまで一気に行けるコースです。とは言え八ヶ岳独特の寒さがあるので準備は万全にしていってください。

≪必要装備≫
・アイゼン:今後を考えれば12本爪
・ポール(ストック):スノーバスケット交換
・ピッケル/ワカン:多分使わなくてOK
・ゴーグル/サングラス:使わなくても必ず持参
・グローブ:3レイヤーで予備も持参
・バラクラバ/帽子:風が吹くと結構寒いです
・ゲイター:あったほうが防寒にもなる

北横岳は一般的に雪山登山の入門として有名です。山頂である北横岳も2時間~3時間もあれば十分ピークを踏むことが出来ます。また危険個所が殆どないので、アイゼンによる歩行や寒さに対する自分のレイヤリングの確認等も行えて雪山の実地体験にはもってこいの場所です。

※寒さは一級品なので、確実に雪山装備でのウエアリングは必須です。ピッケルとワカンは北横岳に行くだけなら使う事はないと思います。

天狗岳

次にステップアップとして行く雪山だと「天狗岳」が有名です。まずは黒百合ヒュッテを目指しますが、この区間は危険個所はありません、黒百合ヒュッテからが本番だと思ってください。黒百合ヒュッテから稜線へ出る間の岩場ミックス区間が最初のハードルになります。アイゼンを付けた状態で岩場を登攀する事になるので、しっかりと勉強しましょう(滑落するような場所ではないのですが注意)。稜線上に出てからは、「風」「トラバース」「急登」等が出てくるので夏山とは違った、これぞ雪山登山的なシュチュエーションがてんこ盛りです。とても雪山入門としては色々な勉強ができる山です。

≪必要装備≫
・アイゼン:12本爪
・ポール(ストック):スノーバスケット交換
・ピッケル/ワカン:ピッケルは必須
・ゴーグル/サングラス:必ず使います
・グローブ:3レイヤーで予備も持参
・バラクラバ/帽子:必ず使います
・ゲイター:あったほうが防寒にもなる

※山小屋(黒百合ヒュッテ)もあるので、日帰り・小屋泊・テント泊と多様な雪山登山計画が立てられます。しかしアイゼン歩行とピッケルワークは必須になる場面が「北横岳」より断然多く、強風や風雪と環境変化はグレードが上がります。また「北横岳」とは違い登山口より最初から歩きとなりますので、体力も必要になってきます。

武尊山

川場スキー場からリフトを使ってスキー場最上部からアプローチをします。危険個所は武尊山手前にある「剣ヶ峰」の下りになるかと思います。岩場むき出しで雪が付いていて急峻な下りで高度感を感じる箇所なので、初心者や初級者には怖いところかもです。ですがトレースが階段状になっているので、ゆっくりアイゼンを効かせてゆっくり下れば大丈夫だと思います。また剣ヶ峰やその先にも細い尾根上の箇所を通るので、強風時は気を付けないと体が持っていかれ滑落の恐怖を感じるかもしれません。それ以外は割とスマートに上れる山です。

≪必要装備≫
・アイゼン:12本爪
・ポール(ストック):スノーバスケット交換
・ピッケル/ワカン:ピッケルは必須
・ゴーグル/サングラス:必ず使います
・グローブ:3レイヤーで予備も持参
・バラクラバ/帽子:必ず使います
・ゲイター:あったほうが防寒にもなる

※山爺はここでホワイトアウト的な場面に遭遇しました。風もありトレースも消え初めての体験でしたので少々恐怖を覚えました。

谷川岳

死亡事故が一番多い山とも知られている「谷川岳」ですが、一般登山者がロープウエィを使って登る無雪期のルートとは別です。雪山としては個人的な印象として危険個所は1ヶ所くらいで、どちらかと言えば直登オンリーの修行系雪山登山、延々と続く上り一辺倒ですので体力的にハードです。ただし、避難小屋手前にあるトラバースが一番の危険箇所になると思います、登山道の幅は両足を揃えてぴったりくらいで、行は下りになりますので難儀しているかたもチラホラいます。

≪必要装備≫
・アイゼン:12本爪
・ポール(ストック):スノーバスケット交換
・ピッケル/ワカン:ピッケルは必須
・ゴーグル/サングラス:必ず使います
・グローブ:3レイヤーで予備も持参
・バラクラバ/帽子:必ず使います
・ゲイター:あったほうが防寒にもなる

※天気次第では、上り一辺倒ゆえに体力・精神がやられる感があり、早期撤退も考える山だと思います。SNS等でも天候悪化で撤退している方もいます、ロープウエイの時間もあるので時間管理が大事になってきます。

木曽駒ヶ岳

う~ん、木曽駒ヶ岳は一般的には初心者が行ける雪山にはなっていますが、状況によっては技術は中級以上のような気もしますが・・・。でも一応おすすめには入れておきます。まずはロープウエイであっという間にアルプスの世界に連れて行ってくることは間違いないです。ですが、雪質や雪崩の発生の観点からすると今までよりは断然危険度が上がります!

※昨年はバリエーションルート等での死亡事故が多発、一般雪山ルート上でも多数滑落が発生しています。山爺もその現場に直面しているので、絶対に過信しないで上ったほうが良い山です。

唐松岳

北アルプスの登竜門的な位置づけになっていますが、なめると痛い目にあいます。強風がハンパないですし、場合によっては広い雪原部分でのホワイトアウトや滑落する場所が断然増えます!距離も長くなるので体力的問題や時間コントロールも必要になってきます、なんせゴンドラ等の時間がありますので!また山頂直下の難所や細尾根等もありピッケルワーク・アイゼン歩行の技術は必須です。

※一般登山・BCの方とちょいちょい滑落事故が発生するところだということは頭に入れておいた方が良いです。特に強風は注意です、細尾根上で強風によるバランス崩れは即滑落です!雪質もコロコロ変わるとので、決してスノーシューだけでは登れないと思ってください。(たまにスノーシューだけで来る方がいますが、とんでもなく大変ですよ)

まとめ

本来なら、雪山登山のステップアップだと他に「蓼科山」「黒斑山」等もありますが、雪山としての難易度を時系列でステップアップ順でいったら上記の順がいんではないかと思って書きました。もちろん蓼科山や黒斑山も行っていますが、個人的には「北横岳」以上「天狗岳」以下かなって思うので割愛しています。

とはいうものの、雪山は天気次第でどうにでも変化します。初級と言われている山が突然上級コースになることもあります。ましてや遭難や滑落・雪崩はいつ起きてもおかしくないんだって事が重要だと思います。

自分が徹底した危機管理をしていても、他人による滑落巻き込まれなんて防ぎようがないことだって起こり得ます。実際に昨シーズンの木曽駒ヶ岳では、山爺の何人か後ろにいる登山者が滑落し、さらにその下にいた登山者を巻き込んで滑落事故が起きました。

雪山は無雪期とは違う危機管理と、技術・体力が必要だってことは理解してほしいと思います。

ですが、そうまでしても雪山には無雪期にない魅力が満載なんです♪雪山登山はなかなかハードルが高いですが、一度は味わってもらいたいと思います。

ではでは。

ぽちっと応援お願いいたします。

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