山行記

北横岳のキャンプは双子池で雪山テント泊が素敵!2020年2月7日

北横岳山頂

この年で2本目の親不知を抜き抜糸も終わり、先週の休日出勤の代休を利用して北横岳から双子池ヒュッテのテント場へゆるふわ雪山テント泊に行ってきました。

なかなか北横岳へ行く登山者で雪山テント泊をするのは少数派かもしれませんが、嫁のリフレッシュも兼ねて超ゆるゆるな雪山テント泊をご紹介です。初日は平日ですのでトレースがなければラッセル覚悟の山行です、テント泊装備で22kgなのでこれから双子池ヒュッテを目指す方は参考にしてみてください。

もう一つの目的はギアテストです。「ワカン」の走破性と「タケモ」のシュラフの性能の確認です。ギアテストの結果は次回の記事でお伝えします。



目次

北横岳データ

ピラタス蓼科スノーリゾートのロープウエイが北横岳へアプローチ口になります。マイカーアクセスでも非常に簡単ですが諏訪南ICからは40分程で到着、バスの場合は茅野駅からアルピコ交通でも来れます。道路状況は必ずピラタス蓼科スノーリゾートHPの道路状況情報を確認してから行ってください、もちろんスタッドレスは必須です。(ここ数年は雪が無い状態で到着できますが)

アルピコ交通

場所:長野県茅野市と佐久市の境
標高:2.480m
標高差:240m(ロープウェイ利用時)
行動距離:3.9㎞
行動時間:3時間(休憩除く)
山小屋:北横岳ヒュッテ
アクセス:中央道諏訪ICまたは諏訪南ICよりメルヘン街道またはビーナスラインで北八ヶ岳ロープウェイ駐車場へ
駐車場:北八ヶ岳ロープウェイ駐車場(無料:600台)

ピラタス蓼科スノーリゾート

そうそうピラタス蓼科スノーリゾートは夜間もトイレが解放されているので、トイレに困ることはありません。しかも便座は暖かくウォシュレット付きYes!



北横岳でのテント泊

これから雪山テント泊を始めてされる方に最初のアドバイスです。テントの設営に関して積雪期は無雪期と違ったルールが適用されます、またその山域によってローカルルールもあるので必ずそのルールを守りましょう♪

※緊急時のビバーグは別です。

【ローカルルールが無い場合】
・テント設営はどこでもOK
・屎尿はできれば持ち帰り(トイレがある場合はそこで)

【ローカルルールが有る場合】
・テント設営は指定地のみ
・屎尿はできれば持ち帰り(トイレがある場合はそこで)

北横岳で一番近くテント設営がOKなのは「双子池ヒュッテ」のテント場になります。雪山だからどこでもテント設営してOKとはならないローカルルールになりますので守りましょう!ではトイレはどうなっているのかというと双子池ヒュッテのテント場には屋外トイレ(2基)が解放されていますですので、そこを利用します。(ちなみに双子池ヒュッテ横すぐの屋外トイレもありますが、テント場とは別のトイレになります)

双子池ヒュッテまでのコース

ロープウエイ山頂駅からスタートする方がほとんどだと思いますが、双子池まで向かうにはいくつかのルートがあります。どのコースを取るかは積雪量とトレースの有無によって変わるかと思います。

【坪庭~北横岳~亀甲池~双子池:時計回り】
・トレースがあればさほど難しくは無い
・踏み抜きと道迷いは注意
・倒木箇所多数

ヤマレコでルート確認できます。
亀甲池ルート

【坪庭~北横岳~大岳~双子池】
・トレースがあればさほど難しくは無い
・岩場の為積雪が少ないと難易度は上がる
・踏み抜きと道迷いは注意

ヤマレコでルート確認できます。
大岳ルート

【坪庭~雨池~双子池:逆時計回り】
・雨池までは簡単
・雨池から双子池まではワカン必須
・道迷いに注意
・初日の距離が一番長い

ヤマレコでルート確認できます。
雨池ルート

今回は積雪量が少ないので岩場で難儀する大岳ルートは却下し、亀甲池経由で双子池へ向かいます。平日に入山したこともありますが北横岳より先(亀甲池方面)はほとんど登山者ははいませんので、踏み抜きも多数ありトレースもうっすら程度ですのでGPSで確認しつつ地図で方向だけはチェックしながら進みます。

また雨池経由の場合は雨池から双子池までは樹林帯と林道歩きになりますが、こちらも登山者がほとんどいないのでワカン必須で道迷い対策は重要なルートになります。

双子池ヒュッテ

冬季はスポットでオープンしている山小屋です。2月22日・23日の営業を予定しているみたいです。もしテント泊ではなく小屋泊がいいって方は泊まれるので、北横岳の周回コースや色々とコースバリエーションが組めるとと思いますよ。

<宿泊料金>(暖房費込)
1泊2食付 9000円
1泊夕食付 8000円
1泊朝食付 7000円
素泊まり 6000円

双子池ヒュッテ



山行記

金曜を代休にして久しぶりの平日雪山山行となりましたが平日は空いていてイイですね~♪しかも木曜の夜からの前泊車中泊です。さすがに朝方はマイナス10℃くらいにはなりますが車中でも全然寝れます(笑)

ロープウエイの始発は9:00なので7時半までぐっす寝て、ゆっくり準備に入ります。でもすごいですね8:30くらいにはバンバン団体ツアー客のバスが続々と到着してロープウエイ乗り場になだれ込んでいきます、我が家はテント泊なのでその混雑を避けて2便目で行きます、既にロープウエイはガラガラ(笑)。

では山行記いってみます。



ロープウエイ乗り場~山頂駅

何度かこのBlogでも紹介しているので特段難しいことは無いですね、チケット売り場で往復券を購入してください。帰りにチケットを無くさないようにロープウエイに乗ったらしっかりしまっておきましょう。

北横ロープウエイ乗り場

山頂駅までは7分です。晴れてれば北アルプスや八ヶ岳(赤岳等)が一望できますよ♪





山頂駅~坪庭~登山口

山頂駅に着いたら身支度を済ませます、アイゼン装着と気温の加減を見てレイヤリングを調整します。この日は山頂駅でマイナス10℃強でした。

北横きつつき

ちなみにこの日のレイヤリングは以下の感じです。

・ミレーのあみあみ
・ベースレイヤー
・薄手フリース
・ウインドウシェル
・ハードシェル

このレイヤリングで上りでも汗は一切かかなかったのでだいぶ寒いかとは思います。

まずは坪庭を経由して北横岳の登山口を目指します!奥庭への最初の上りがあるのでアイゼンは付けておいたほうが楽ですよ♪

奥庭

景色を堪能しながら登山口へ向かいます。

北横岳登山口

坪庭も積雪量があればもっときれいなんですけどね!

奥庭2

先に進みます。



登山口~北横ヒュッテ~北横岳山頂(南・北)

登山口に入ると北横ヒュッテまでは樹林帯の中を少しずつ高度を上げながら進みます。

北横岳登山道

慣れていない方にとっては急登に感じるかも!でも危険個所はないのでアイゼン等さえしっかり付けてれば問題はありません。

北横岳登山道2

樹林帯を堪能しながら坪庭からは1時間もかからないで北横ヒュッテに到着です、ここから山頂までは15分ほどですが大抵は強風が吹くのでレイヤリングの最終調整をしてください。手袋の追加やバラクラバ場合によってはゴーグルですね。

北横岳ヒュッテ

あっという間に北横岳山頂です。双耳峰である北横岳は最初のピークが南峰になります。

北横岳山頂(南峰)

次はもう一つの北横岳山頂(北峰)へ向かいます。風が強いとビビっちゃう方もいるときもありますが、そこまで危険ではないので頑張れる人は行ってくださいね。

こんな感じの木々に囲まれた尾根?稜線?を歩いて到着します。

北横岳北峰

ちなみにこの日は体感で風速15mくらいは吹いていました一瞬身体を持ってかれるほどだったので、経験をしたことのない方にとってはたじろぐかもしれなかったです!その分天気はめちゃ良かったんですけどね(笑)。

北横岳山頂北峰

次は亀甲池を目指します!



北横岳山頂(北峰)~雨池~双子池(テント場)

次は亀甲池を目指すのですが、ここからは次の事に注意してください。決して難しいコースではないのですが平日ということもあり誰も登山道を進んでいません。

・トレースの確認(トレースがあればラッキー)
・踏み抜き
・道迷い

まずは亀甲池を目指すので山頂から北側へ下ります。

北横岳山頂から北側へ

実際にこの日はトレースは明瞭でしたが誰も歩いていないので、若干積もっている雪でかなり足元は取られます。樹林帯の中をつづら折りに下っていきますが、慣れていないと道迷いも発生する可能性があるので注意してください。

亀甲池へ

実際に踏み抜きました(笑)軽く腰までいきますよ!

踏み抜き

こんな樹林帯も通ります、多少あるトレースを頼りにGPSでちょいちょい確認しながら進みます。

亀甲池への樹林帯

樹林帯を抜けると開けたエリアに到着、ここが「亀甲池」、ちなみに読み方はキッコウイケです。

亀甲池

ここから双子池を目指します、亀甲池の淵づたいにぐるっとトレースがあるのでまた樹林帯を進みます。

双子池へ

双子池へ向かうまでにいくつかの倒木を通過しなければならないのですが、一箇所だけ「跨げない」普通に「くぐれない」ところがります。山爺はテント泊仕様なので超大変、とった手段はこちら「THE四つん這い」(笑)。

四つん這い

樹林帯が終わると突然開けた雪原が現れます!ここが「双子池」です。

双子池

平日ですからね、完全貸し切りです。我が家はちょうど池の淵(無雪期なら波打ち際)に設営。後に若いカップルが対岸近くの推定で池の上にモノポールテント設営を試みていましたが、おそらくペグ打ちが出来なくて撤退して、双子池ヒュッテ近くの森の中に消えていきました。

双子池テント場

対岸の先に双子池ヒュッテがありますが双子池のテント場は「雌池」になりますので注意!トイレはこの雌池の岸からすぐの森の中にあります。汲み取り式のボットンですが、ありがたく使わせていただきます。

双子池テント場トイレ

今日はここで1日目が終了です。あとは食事をして寝るだけ、なんとこの日は18:30にシュラフに入ったら朝の7時までノンストップ、マジか・・・(笑)

ちなみに夕飯はこんなんでした、やっぱり冬は鍋ですな♪

夕飯鳥鍋

鳥鍋

また明日へ続きます。



まとめ

北横岳雪山登山は特段難しいところはありません。雪山初心者にとっては本当に勉強になる場所だと思います。

注意すべき点は初日としては北横岳山頂(北峰)から亀甲池への下り斜面と亀甲池から双子池までのルートです。決して過信してはいけないルートです、「道迷い」「踏み抜き」「体力」はいると思います。

トレースが無くても不思議ではありませんし、登山者の数が多くありませんのでトレースがあったとしても深雪を歩くことになります。踏み抜きはもちろん初心者にとっては軽いラッセルに感じるかもしれません。

1/25.000の地図とGPSは必ず持って行ってください。GPSは基本夏山ルートですが今回のコースも夏山ルートではありますが積雪していると登山道自体は見えません。他の登山者が通ったトレースが正解とも限りませんので、必ず地図で方角とGPSによる現在位置確認は行って安全に到着を心がけてください。(ヤマレコの地図で冬道のルート軌跡を確認しておいたほうが無難です)

基本に忠実に進めばゆっくりした歩行でも4時間で双子池まで到着できますので、是非スッテプアップしたいと思っている方はチャレンジしてみてください。

次回2日目に続きます。

ではでは。

以前の北横岳日帰り雪山山行はこちら





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