ギア・その他

雪山登山の靴(冬靴)は初めから買うべきか?

LOWAマウンテンエキスパート

雪山登山にチャレンジしようと思っている方はいますか?

是非、チャレンジしてください!未知の「絶景」が待っています♪。

冗談はさておいて、雪山登山で最初に浮かぶのは「寒さ」だと思います。当然、雪山はすんごい寒いです(笑)。ですが、そうまでもしても見に行ける絶景があるんです♪

ですが、雪山登山を始めるにあたって初心者の方はWEBやSNS等で色々とググっていると思うのでご承知かと思いますが、雪山登山のギア・ウエア全て高いです。

その中でも「雪山登山靴」は、プロパーで購入すると人気メーカーで【60.000~70.000】くらいは予算を見積もらないといけないですよね。

では、この「雪山登山靴」は絶対に揃えなくてはいけないのでしょうか?

結論から先に言うと・・・

「雪山登山靴は買ってください!」

ただしご予算がある方ですけどね!かくいう山爺も雪山登山靴は買いましたがプロパーの値段ではなく、偶然半値で買うことが出来ました。

どうして「雪山登山靴」は必要なのか実体験から書いていきますので、参考にしてください。

目次

雪山登山靴は普通の登山靴と何が違うの?

3シーズン用の登山靴と雪山用の登山靴は何が違うのでしょうか?一度でも履けばわかるのですが、決定的に違う要素を書いてみました。全部重要なのですけど、最大の特徴はアイゼンと相性のためのソールの固さが一番です。

ほんとに、クソッ固いですよ(笑)。でもこの固さがないとアイゼンの性能を生かせないので重要なんです!

ソールの固さ

もし機会があれば雪山登山靴のソールを曲げてみてください。たぶん曲がりません(笑)。

3シーズンの登山靴でも後ろにコバのあるライトアルパイン系の靴も、それなりに固くソールを曲げようとしてもかなり力が要ります。

実はこの「ソールの固さ」こそが、雪山登山靴の最大の特徴です。先に述べたアイゼンとの相性と性能を100%生かすにはこのソールの固さが必要になってきます。プラスで言うとソールの形状もアイゼンとの相性をよくするためにフラットになっています、ゆえに平行的な通常歩行に関しては歩きづらくなります。

仮にソールが柔らかいと、前後または後ろのコバで押さえつけいるアイゼンがソールのゆがみ(柔らかさ)に対して力が逃げてしまうことになります。固いソールで固いアイゼンを押し付けることでアイゼンの一体感(フィット)と性能を発揮することができるようになります。

結論で言いましたが、これが「雪山登山靴は買ってください」と言う最大の理由です。

アイゼンと各雪山登山靴との個別相性は別にして、「雪山登山靴+アイゼン」は自分の命を守るアイテムなので、アイゼンが外れやすいとか(装着方法の誤りもあるかもしれませんが)、アイゼンの力が逃げるとかは論外だと思うんですよね!

ちゃんと歩けてこその安全雪山登山だと思います♪

コバの有無

雪山登山靴をもし購入したのなら、十中八九で「前後コバ」がついている登山靴だと思います。

アイゼンの性能を100%引き出すのであれば、前後コバに対応した「ワンタッチアイゼン」を購入したほうが良いです。前コバはベイルによる抑えと後コバへの抑えでイメージとしては、登山靴を前方向と後ろ方向で押さえつける感じです。

また前コバの無いライトアルパイン登山靴(厳冬期以外の4シーズン対応)がありますが、この登山靴の場合は、アイゼンの前部分はカップ式で固定し後ろはワンタッチ式同様のベイルで固定します、これを「セミワンタッチアイゼン」と言います。

若干ですが雪山登山靴とアイゼン相性から比較するとワンタッチアイゼンに劣ります。(特にキックステップ等の登山靴フロント部分の感触です)

次にコバの全く無いバックパッキングの登山靴の場合は、前後カップ式のアイゼンを使用しますが、もうすでにお分かりと思いますがバックパッキング登山靴の場合は上記の2ジャンルの登山靴よりソールが一番柔らかく、アイゼンを装着した場合にそのソールの柔らかさゆえにアイゼンのゆがみ=力の逃げが大きくなります。

もし雪山登山靴を購入されたのであればアイゼンはワンタッチアイゼンを強くお勧めします

保温力

次に保温力ですが雪山登山靴か4シーズン対応登山靴以外は保温力はありません!

雪山登山靴には保温力UPのため何層かの材料が縫い合わせって出来ています。良く聞く素材としては「プリマロフト」という綿が縫いこまれています。このプリマロフトの厚みで保温力は違ってきます。

ちなみに山爺の持っている雪山登山靴「LOWA マウンテンエキスパーGTト」はプリマロフトが200という数値で入っています。LOWAの新作「アルパインエキスパートGT」にはプリマロフトが400という数値になっているので、かなり保温力が高いと言えます。

靴下で何とかなる!と言うのは、そもそも論になってしまいますし実際に嫁がバックパッキング登山靴に10本爪時代の雪山登山は、足がもげちゃうくらい寒かったそうです、しかも靴下は3重ね!

今は「LOWA バイスホルン」を履いていて厚手の靴下一層だけで、寒いと言ったことは一度もないですね。

山爺も今現在厚手の靴下1枚・、雪山登山靴で-15℃以上(体感温度-20℃)位までは経験していますが、足元や足先が冷たいとか寒いって思ったことはないです(^^)。

素材

雪山登山靴は保温の観点からみてもアッパー(登山靴表面)には、スエード皮が多く使われています。これが3シーズンの登山靴だとナイロン素材も多いので、雪にまみれる用途としては保温(すぐに濡れる)に一抹の不安がありますよね。

一部の雪山登山靴(ゲイター付き)はアッパー(登山靴表面)にナイロン素材を使っていますが、ダブルブーツを含めちゃんとゲイターの下には登山靴があるので心配はいりません。

ともかく3シーズンの登山靴では軽量化のために各種素材が存在しますが、雪や保温といった観点から雪山登山靴にはかなり重厚な皮素材を使用しています。

その分登山靴自体の重量が重くなることは仕方のないことですが…。

雪山登山靴の種類

では雪山登山靴にはどんな種類があるのでしょうか?初心者やこれから雪山登山を始める方にとっては、雪山登山靴にはまだ種類が他にもあるの?って感じだと思いますが、あるのですよ種類が(笑)。

とは言うものの最初の1足目として雪山登山靴を買うのであれば後述しますが「シングルブーツ」でOKです。

「ダブルブーツ」や「ゲイター付きブーツ」もありますが、非常にお高いのでシングルブーツで十分です、特に厳冬期の一般登山であればですが。

シングルブーツ

一般的に雪山登山靴と言えばこのシングルブーツを連想するほうが多いと思います。

山爺もこのシングルブーツに属しますし、今まで使ってきて不満もありませんし十分な性能を備えていると思います。

雪山でよく見るのはこれね↓、案外雪山登山靴ってそこまで種類がないので実際に雪山に行くと他人と被ることが多いです!(小屋泊りをする方は、同じ登山靴が多いので「履き間違い」「盗難」の対策をしたほうが良いですよ)

ゲイター付ブーツ

雪山でシングルブーツを履いている方はほぼ、雪山用ゲイターも同時に登山靴の上に装着すると思います、これは雪の侵入を防ぐのと多少の防寒にもなります。

そんな面倒な後付けゲイターが嫌な方は、このゲイター付きブーツがお勧めです。このゲイター付きブーツなら後付けのゲイターを装着する必要もありません。

ちょっとディスかな?このタイプの雪山登山靴を履いている人ってたまに見るのですが、「金持ち」か「ガチ」のどちらかに属している感があります!まぁ山爺には買えないのでいいですけど…(笑)。

気になる方は登山ショップで履いてみてください。

ダブルブーツ

ダブルブーツと聞いてピンとくる人は少ないのではないでしょうか?スキーをされている方なら何となく構造的に想像がつくかもですね。

そうです言葉の通りに外側のシェルの中に登山靴(インナー)がもう一足入っているイメージです。

この登山靴の利点は、万が一登山靴が濡れてしまったときにそれぞれ分離して乾かすことができることや、使ったことはありあませんが保温性にも長けていると思われます。

高いので山爺には無りげーですけどね(笑)。

雪山登山靴以外で雪山登山は出来るの?

雪山登山を始めるにあたって今季は自前の登山靴で行くよって方もいると思います!

なので雪山登山靴以外で雪山には登れるのかという疑問にお答えします。そんなたいそうなことではありませんが雪山登山靴以外でも雪山には行けます。

がしかし問題がないわけではありません!

バックパッキング靴

まずこのタイプの登山靴の最大の欠点は「寒さ」=保温力の無さです、保温材は入っていません!

前述しましたが、うちの嫁のAKUのバックパッキング登山靴での雪山登山はそりゃもう地獄だったみたですよ!足先はいつもしもやけチックになったらしいですから!

次にアイゼンの問題です。アイゼンは前述したとおりですが前後コバ無しなので「カップ式アイゼン」を選択するしかありません。使えないという訳ではありませんが、登山靴+アイゼンのマッチング剛性には多少劣るものがあります。

結論から言うと寒さに耐えられれば「雪山登山で使えます」が正解だと思います。ですので靴下での防寒対策が必須です。

ライトアルパイン靴(3シーズン対応)

ライトアルパイン靴にも保温材は入っていません。通常は3シーズンの登山時に履くので当然寒さには耐えられないと思います。

厳冬期に履くにはちょっと勇気がいりますね。

ただソールは固いのでアイゼンは装着もできますし、雪山登山靴よりは軽いので歩行するにはいいのですが、問題は寒さ(保温)に対しては防御力が低いことです。

3シーズンの登山靴の場合は残雪期であれば気温も高くなってくるので6月・7月の使用が現実的ですね!5月GW時は標高によってはまだ雪山用登山靴が良い場合のあるので、気温と標高等でチョイスしていくべきかと思います。

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トレンラ靴

一番現実的ではないのですが、実は一度トレラン系の靴で雪山登山をしている方に遭遇したことがあります。その方は山頂まではいかずに途中の山小屋までの山行でしたが、めちゃめちゃ寒そうでした!アイゼンは付けることができないのか、状況的にはアイゼン使用なエリアでしたが、チェーンアイゼンで頑張っていました。

とにかく寒そうです、個人的には絶対無理な装備でしたね!

雪山登山は我慢比べではないので、暖かくして登りましょう(笑)。

アイゼンの関係もあるので、トレラン系の登山靴も現実的ではありませんね!

まとめ

雪山登山靴は「高い!」です、まずこの値段にひるんでしまいますよね!でも「保温力」やアイゼンのための「剛性」には必要なんですよね。

記事中でも書きましたが、3シーズンの登山靴やバックパッキング登山靴でも山行自体は行けますが、足がジンジンするくらい寒くなって霜焼けならまだいいですが、「凍傷」になったらシャレにならないので出来れば頑張って揃えたほうが良いです。

プロパーの値段は正直しびれるので「アウトレット」「モデル落ち」「セール」等をうまく使って安く手にいれてください。

安心・安全雪山登山を目指すのであれば、どうしても雪山登山靴は必須になります他の雪山用のアイテムも揃えなくてはいけないので大変ですが、見たことのない「絶景」のためにシーズン中に一気に揃えられなくても来シーズンのためにコツコツ揃えてみてください。

ではでは

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