とあるyoutubeを視聴していて偶然発見したんですけど、結構深くて考えさせられる内容でした。お時間のある方、登山に多少でも興味のある方には知ってほしい現状です。
https://kumonodaira.com/news/helicopter.html
雲ノ平山荘HPより
目次
『登山文化の危機!山小屋ヘリコプター問題』概要
この記事の概要を簡単に要約します。時系列箇条書きにて。(ちなみに雲ノ平山荘なので後立山(裏銀座)方面だけの事なのか判りません)
・数年前までは数社のヘリコプター(航空会社)があった
・突然の契約打ち切りまたは輸送コストの値上げ
・輸送コストが上がっても何とかヘリでの搬入をしてもらっていた
・現状山小屋へのヘリコプター(航空会社)は1社しかない
・7月末現在で山小屋への物資搬入が不完全な状態(事故・故障諸事情有)
・現在のヘリコプター(航空会社)も山小屋への搬入を止める方向
・各航空会社(上記存続航空会社も含め)公共事業等へのハイリターンへの事業転換へ
・山小屋存続が難しい状況となる未来
非常にかいつまんだ要約ですが、行政・民間(航空会社&山小屋)との登山文化の発展におけるそれぞれの立場・既得権益・競争原理・地域独自性・自治体等が密接に絡み合った現状を物語っています。
登山文化の世界にも、人手不足・後継者不足・利益優先・競合等、資本主義だから当たり前の原理が働いていいたのですね。確かに薄々は気付いてはいましたが山小屋って2極化しているし、この山小屋は淘汰されてしまうだろうなって感じてました。ヘリコプターの問題とも密接に関係はしていますが、『山小屋経営』『航空会社』『行政』の三者が同じテーブルで山岳エリア関係なく協議しないと解決できない問題ですね。
個人的に思う事
「登山文化なんて知らね~よ」や「山小屋無くなったって関係ないね」とか登山をしない者からすれば当たり前のご意見が出てました、その通りだと思います。
山爺はこう考えます。必ずどんな業種・業態でも創世記・過渡期をへてどん底に落ちブレークスルーをして新たな局面を迎えるんだと思ってます。
後述しますが、それぞれの立場で改善しなければいけないこともありますが、新しい登山(山小屋)の在り方が出てきてもおかしくないと思うんですよね。
例えば、素泊まりだけの山小屋だってあるんだろうし(無かったらすみません、あまり山小屋に泊まらないので知りません)。極端な事言ってしまうと、食事や水は自分で持参する、山行中に水を確保しながら登山するとか登山者側にもレベルアップというか、マインドセットが必要だとも思います。
世界遺産の関係で入山者が増えている富士山でも様々な問題が出ていますが、はっきり言って入山料の1.000って安すぎるって思ってます。行った事はないけど他人の海外登山ブログを読むと、海外の国立公園や入山料って結構高いですよね、それで環境整備やレンジャー等の人件費が賄えるモデルケースだったら日本もやった方が良い!海外にモデルケースが沢山あるんだから真似すれば良いと思う、なぜなら登山って危険も承知で行うレジャーだからね!
山小屋について
山小屋については賛否ありますよね、一度は嫌な思いをした山小屋ってあるんじゃないかな皆さん!今回のヘリコプターの話で言うと、すごく利益の出ていて人気がり資本力のある山小屋は少々のヘリコプターでの荷揚げの料金が上がろうと耐えうると思いますが、いずれは厳しい局面は出てきますよね。
で、人気のない山小屋は終了ですね!(お金がないから)
山小屋って、どこか共通してるんですよ。横柄な対応・客を客とも思わない接客・何かと上から目線等ですね、挙げたらきりがないけど・・・。こういう山小屋はそもそも論ですが、厳しい言い方をすれば「胡坐をかいた」状態だったんじゃないかなって思います。
人気のある山小屋が良いと言う事ではなくて、人気のある山小屋だってもしかすると「自分のところは安泰だから」と、登山における諸問題に目を向けなかった事も問題!
行政(自治体)について
まぁ、行政といっても国・自治体でも立場が違うので何とも言えないところがありますが、基本「お上」のやることはたいがい、なっちゃないですよね(笑)。予算がないからできません、利益のでないところに税金はかけませんと、ハンコついてればOK的なお役所仕事しかできない(笑)。前述の富士山の入山料しかり、遭難対策でもある登山道整備や道標の設置も含めて、山小屋やボランティア任せと枚挙にいとまがありません!
インバウンドって言葉がはやり始めて数年たちますが、どれだけ諸外国の方が登山エリアでお金を落としているのか知ってるんですかね、お上は?富士山は言わずもがなですが、どの山行ったって必ず外国の方と会いますよ。インバウンド向けに対策を取るのと同時に、このヘリコプターの問題も併せて考えれば良いのに!!
航空会社について
これは難しい問題ですよね、経営という観点から見たら利益追求は当然、不採算部門は切って当たり前!とは言うものの何とかならんのですかね~?
これこそ、行政(国・地方自治体)とのコラボが必須でなければ解決できないでしょう!
民間会社の良い例を挙げるなら「ヤマップ」がモデルケースですよね、この数年であれだけのコンテンツを充実させ業界のムーブメントを作りだしてきているのだから、航空会社もヤマップのようなITにも強く行政と強いパイプのある企業との連携・提携をして解決策を見出すのも一つなんじゃないかなって思います。
まとめ
三者三様の立ち位置があるので一筋縄で解決できないのは判りますが、緊急性の観点からみた場合山小屋の重要性はなくてはならない存在です。
行政・山小屋・航空会社の三者での話し合いは今すぐ行うべきですね!数年かかろうが解決できなければ登山文化は終わりとは言わないが、今までのようには行かなくなりますね。アウトドア全般がインスタ等のSNSの活用により若年層までもが、参入していきていてアウトドア業界自体が活況なのに、残念結果にならないことだけを願いますね。
今回は、独り言みたいなものですが、登山をされている方でご興味のあるかたはぜひ雲ノ平山荘のHPをチェックしてみてください。