県外移動が明ける6月19日ですが、もう登山をされる方ならご存じかもしれませんが、今期の山小屋の営業の有無が各エリアで発表になってきていますね。
残念なことに南アルプスは山小屋の営業はほぼ全滅ですね。。。
まぁもちろん山小屋としてコロナの感染に責任が持てないのは重々分かります。特に小屋泊は厳しいですよね。ですがここで見過ごせないのが「テント泊」です。
山小屋の営業はするものの「軽食の提供無」「宿泊の提供無」「テント泊の禁止」等、山小屋によってバラバラの見解です。
「テント泊」も確かに人気エリアだと三密状態になってしまう事も確かにありますよね、残念ですが従うざる負えません!
ここでふと思ったのですが、たぶん今期の夏山において往々に想像できるのが「テント泊」者の増加!!
これって手馴れてる方ならまだしも、「今年はコロナが危ないし小屋泊もできないから、テント泊で行こうぜ」って考えている方が絶対増えますよね??
テント泊経験者なので言わせてもらいますが、テント泊登山って、そんな簡単ではなく色々と注意すべきところがたくさんあるんですよね~
なので、今回はテント泊を想定しつつ山小屋が営業していない場合の携行すべき「ファーストエイドキット」「エマージェンシーキット」をご紹介です。
※この「ファーストエイドキット」「エマージェンシーキット」は各個人により考え方が全く違うので、あくまでも山爺個人の場合と思ってください。
目次
トラブルや危険に対するマネージメント
小屋泊登山・テント泊登山であろうと日帰り登山であろうと必ず携行すべきアイテムというのは登山においてあります。
ましてや持病をお持ちの方は必ず薬を携行していると思いますが、それと一緒です!できれば使わないことが安全に登山が終了できたって事なんですが。
ですが万が一の場合は「備えあれば患いなし」です♪
冒頭にも書いた通り、山小屋が営業していないエリアを登山する場合は不測の事態で山小屋に救助を求めることも不可能です。自分で全て対処して自分で何とかしなければなりません!
それから今回一番強く思っているのは「水」の確保です。
普段の登山時から飲み水やジュース・ビール等を山小屋で調達している方は、ちょいと気を付けなければいけない項目になります。というか一番重要かもしれません。
テント泊で縦走等をしている方なら当たり前の話になってきますが、「水」のマネージメントがものすごく重要になってきます。
ここをおろそかにすれば最悪「死」が近づいてしまします。
具体的に「山小屋は営業しているか」「気温を考えて最初から何L持つか」「登山道にで水場はあるか(沢や湧き水)」等々、水の補給が可能かどうかや水の補給ができなければ最初から何リットル持っていき、ここで補給ができるとか様々な事前情報も含めてコントロールが必要になります。
※ちなみに山での飲み水は色々あります「雨水」「沢」「雪」です。まちがっても水道なんてありませんよ(笑)国立公園内だとまれに上下水道が通ってる場合はありますが、ほとんどは上記の内容です、煮沸や消毒等が必要な場合も多々あります。(山小屋により水の指示がります、要煮沸や消毒済みや飲み水として不可等)
ちょっと前置きが長くなりすぎましたが、山爺が普段携行している「ファーストエイドキット」「エマージェンシーキット」を紹介していきます。病気やケガ等が「ファーストエイドキット」でビバークや緊急時トラブルが「エマージェンシーキット」という分け方をしていますが両方一緒という方もいます(もしこれから揃えるのであれば引き算・足し算をして独自のキットを完成させてください)
「ファーストエイドキット」
まずはファーストエイドキットです。簡単に言ってしまえばケガや病気等に対する応急処置のためのグッズですね。季節によっても持っていく物を変えています。逆に常に入っている物もあります。サムネイルの写真には出ていませんが、薬や軟膏等は自宅の常備物を入れているので、都度出し入れしれいます。
バンドエイド
最近ではモイストヒーリング系のバンドエイドも多種に出ているのでお好みで揃えています。サイズ違いを用意しておくと便利です。
※モイストヒーリング系は良い悪いは所説あるのでご自身で判断してください
包帯・止血ガーゼ・三角布
救急箱の必須アイテムですね。ちなみに三角布はバンダナや手ぬぐいでも代用が出来ますね、ですが行動中に使った物は汗や雑菌まみれになっている可能性もあるので本当に最悪の場合以外は使わないほうが良いですね!
常備薬
「痛み止め」「下痢止め」「風邪薬」「胃薬」等です。普段からの見慣れている物を必ず持って行ってください。過去に飲んだことのない薬はお勧めできません、何か変調をきたす場合もあるので、飲みなれているものね♪(過去に自宅にていつもと違う鎮痛剤を飲んで蕁麻疹が出た経験あり)
※医療関係者では無いので、自己責任でご準備ください。
キネシオテープ・サージカルテープ・湿布薬
「ひざ痛」「腰痛」持ちの山爺は必須のアイテムです。特にキネシオテープはひざ痛予防には今のところ最適です。それから病院からもらったもので良いので湿布薬(ロキソニンテープ)を持参しています。この湿布薬は腰痛はもちろん万が一の「捻挫」「打撲」等痛み止めとして使えます。
普段から使用しているものを持参しましょう。汗とスレとかで肌負けしてかぶれることもあるので注意してください。
軟膏類
「かゆみ止め」「痛み止め」等の軟膏バージョンです。一番はかゆみ止め、二番目は軟膏タイプの痛み止めです。
山の中はたくさんの虫がいますので、とくに困るのがアブやブヨになります。抗ヒスタミン系を持参しておいたほうが良いかもです。
なぜか山爺はアブ・ブヨ系にはやられたことがないのですが、ムヒで全部OK派です(笑)
あと痛み止めの軟膏は湿布シートが無い時に持っていったりします。
※医療関係者では無いので、自己責任でご準備ください。
使い捨て手袋・ハサミ・爪切り・刺抜き・安全ピン
最近では感染症の観点から緊急時の手袋はもはや当たり前になっています、使い捨てでOKなので数セットいれておいてください。
意外に盲点ですが爪切りと刺抜きは役立ちます。過去の登山歴の中で爪切りと刺抜きの出番はありました!
コンドーム・女性用ナプキン・ジップロック
え~っと!なぜこんな物が必要かと言いますと以外に利用価値があるんです!
・コンドーム:緊急用水筒/氷嚢
・女性用ナプキン:止血処置(ガーゼの代わり)
すごいでしょ!こんな使い方があるんですよ♪それからジップロックやレジ袋も入れておいたほうが良いです。処置後のガーゼやその他もろもろを入れますので。
「エマージェンシーキット」
「エマージェンシーキット」って何?って思う方もいるかもしれませんが、簡単に言うと非常用サバイバルキットみたいな認識です。ビバーク(緊急避難)時に「火を起こす」「体温を維持する」等に役立つグッズ達です。
テント泊の場合だったらバーナー等の火器を持っていると思うのですが…万が一の想定なので重くない火器類は多少持っておいたほうが良いというのが山爺流です。
ソーヤー ミニ SP128
この「ソーヤー ミニ SP128」は、いつも買おう買おうと思って先延ばしにしていた携帯浄水器です。地震や災害時にもしものためにと思っていた商品ですが、今期の登山時は万が一のために携行しようと思っています。
もしかしたら今回は登山縦走時に使う可能性が…!
性能や詳細は下記動画からどうぞ!いうまでも無くろ過装置です(笑)
ポイズンリムーバー
幸せにもまだ出番はありませんが必ず無雪期は携帯しています。想定としては蜂や蛇等ですが、使いたくはないアイテムですね。
ナイフ
登山にはナイフは持っていく派の山爺はキャンプ時とは別に山用のナイフを持っています。一つ目は携帯性重視ともう一つは料理でも何でもOKなナイフです。
・オピネル
・ガーバー
料理用と兼で1本は持っていることを推奨します。枝とか木を切る可能性もあるかもしれないので!
エマージェンシーシート
このエマージェンシーシートは「ツエルト」があればOKとはなりません。もしツエルトが張れないようなところでビバークしなくてはならない場合は、体に巻くだけで保温ができるこのアイテムはとても重要!
最近では100均でも売ってるみたいですし、買ってもさほど高くありません。
防水マッチ・メタルマッチ・着火剤(メタ)
万が一の焚火をする際に「火」は必要です!持参しているバーナーが壊れた、雨に濡れてマッチや火器類がダメになった場合等、トラブルはどこでやってくるかわかりません。電子着火のライターはダメですよ!気圧の関係や故障しやすいという観点でも役立たずになることがほとんどなので注意!
山爺は煙草を吸うので最低限「100円ライター(フリント式)」「オイルライター」は携行していますが、エマージェンシーキットの中には以下の2つが入っています。それから自作の着火剤(メタ)。
・防水マッチ
・メタルマッチ(ファイヤースターター)
・着火剤(メタ)
これだけあれば何とか火は起こせます!ただ意外に環境(枝や枯れ木の湿気具合)によっては簡単には火は付かないので慣れが必要です、キャンプをしている方なら簡単に起こせると思います。
ちなみに自作の着火剤(メタ)は簡単に作れます。脱脂綿にワセリンを染み込ませて密閉できる小さな容器に入れておけばOKです。ライターでもメタルマッチでも一発で火が付きます。
※焚火って知らい方は簡単に火が着くと思っている方も多いかと思いますが、実は焚火お越しには順序があります。着火しやすく燃えやすい枯葉や松ぼっくり本当に小さな枯れ枝等から始まり小枝・中枝・マキというような行程を踏んで初めてすぐに消えない焚火ができます♪
細引き
細引きは登山靴の紐・登山靴のソールの剥がれ・タープ・テントのガイライン等何でも転用が効きます。2mm~3mmの細引きを2m~3m位はもっておいて損はないです。
また登山ギア、特にザックとかも故障したりするのでそんな時も役立つと思います。
ダクトテープ
このダクトテープは万能です!テント・シュラフ・靴のソール剥がれ・ハードシェルの破れ・マット等何でもござれです。
50cmくらいでいいので名刺サイズ位に折りたたんで忍ばしておいてください。
鏡・ホイッスル
鏡はお化粧直しもできますが、最悪遭難した時に光を反射させて現在位置を知らせることができます。ホイッスルはそのままです、音によるエマージェンシーコールとして使います。
まとめ
基本的にファーストエイドやエマージェンシーキットは各個人で必要と思われるものをチョイスしてください。
数gの物ですがたくさん集まればそれなりの重量にもなりますし、本末転倒にならないようにしてください。
一番重要なのは、このファーストエイドキットやエマージェンシーキットを使わないということなので!!
登山時の危機管理やそもそもの体調管理は怠らずに登山をしてくださいね。
山爺の緊急事態は、蝶ヶ岳にテント泊で登った時に、過去最大の「高山病」にかかりました、と言っても「頭痛」「吐き気」ですが、個人的には一番きつかったですね!この時は頭痛薬を飲んで夜中には治りましたが、初めての方だったら不安だと思います。
トラブルに合わない事が一番なのですが、実際にトラブルに遭遇しないとその対処スキルはあがらないというジレンマ!
でもトラブルに合ってもこの装備があるから大丈夫と思うことも重要なので、最低限ファーストエイドキットは持ち合わせたほうがいいですよん♪
ではでは。