週末のの都合がなかなかつかず、本来なら岩場トレーニングとして木曽駒ケ岳(宝剣岳)へ行く予定だったのですが、それも行けずそのまま剱岳へ遠征登山になってしまいました。今回は剱岳へのアタックでこれまた色々と考えてしまう場面にも遭遇したので、初心者でも剱岳に登れるのかということをテーマに山行記録を書きたいと思います(都合3回で完結です)。
目次
剱岳データ
言わずと知れた「雪と岩の殿堂」。一般登山道で国内では屈指の難易度で体力と技術を必要とします。
場所:富山県立山町と上市町の境、北アルプス(飛騨山脈)の立山連峰北部
標高:2.999m
山小屋:剣山荘・剱澤小屋
アクセス:室堂へは富山側/立山駅or長野側/扇沢駅
駐車場:立山駅無料駐車場か扇沢駐車場(有料・無料)を利用
立山黒部アルペンルートHP(駐車場・時刻表等)
https://www.alpen-route.com/index.php
剱岳ルート
最も多くの登山者がとるルートは室堂から入り「別山尾根」を通るか、長丁場になりますが「早月尾根」を通る形です。7.8割方の登山者が室堂からの入山になると思いますが、我が家も室堂から入山し剱澤キャンプ場をベースに2泊3日の予定。1泊2日でも可能と言えば可能ですが、体力や天候(予備日)の関係で2泊3日位を想定しておいたほうが無難です。
1日目:室堂~雷鳥坂~剣沢キャンプ場
2日目:剣沢キャンプ場~剱岳(別山尾根)~剣沢キャンプ場
3日目:剣沢キャンプ場~雷鳥坂~室堂
別山尾根ルート
剱澤キャンプ場から剱岳を目指すのが別山尾根ルート、聞いたことが一度はあると思うのですが「カニのタテバイ」「カニのヨコバイ」を通るルートになります。他にも色々と名前のついた鎖場や岩稜を通りますので、初心者という観点から言うと「高尾山や富士山を登ったからいけるでしょ」とはなりません(笑)。
鎖場は1番~13番まであり、上り専用ルートと下り専用ルートに分かれている部分がありますので、上りと下りでは違うルートを通ります。
基本的には岩場と鎖場とガレ場とザレ場の登山道で、切れ落ちている部分やトラバースも多くあります。ちょっとした転倒やスリップでも最悪の事態になる場所だと肝に銘じておいたほうが良いです。
山行記録
まずは車中泊からスタート!扇沢からのアクセスは嫌い(すげー混む)なので、富山側の立山駅からアプローチです。WEB切符も予約済みなので、朝6時半にゆっくり起きて準備に入ります。ちなみに金曜の夜に出発して、立山駅前の一番近い駐車場(第1・第2)に滑り込みセーフ!深夜1時到着で、空きは3台ほどでした^^。
今日は室堂から剱澤キャンプ場までの5.5㎞程の行程ですが、最大のお疲れポイントは「雷鳥坂」の上り2時間です!2泊3日分のテント泊仕様ですが総重量は水を入れて17kgほど、そこまで重くは感じません。。。(多分、グレゴリー:バルトロ85のおかげか?)
ただ室堂に着き屋上に出た瞬間、鬼のような暑さ・暑さ・暑さ・・・大丈夫か体力?
立山駅~(ケーブルカー・バス)~室堂
GW振りの立山駅、お盆初日なのですがそこまで混雑しておらず拍子抜け。あとから知りますがケーブルカーと高原バスの当日切符販売の為の行列は3時くらい並んでいたらしいです!?
立山駅から室堂まではケーブルカーと高原バスを乗り継いで到着します。本日から3日後までは台風の影響は無さそうなので、すこぶる天気がいいですが駅前からかなりの暑さ!
室堂~雷鳥沢キャンプ場
さあ室堂に到着です。観光客は相変わらず多いですがGWほどではありません、やっぱり「雪の大谷」狙いの観光客・諸外国の方のほうが多いみたいですね。やっぱり標高2.500mはある室堂でもかなり暑いです!
ここから、まずは雷鳥沢キャンプ場へ向かいます。
みくりが池を眺めながら、のんびりと歩きながらみくりが池温泉を通過して雷鳥荘をさらに通過します。風向きによってはこの辺りでも硫黄の匂いが強いので、苦手な人はマスクをしてくださいね!
次は雷鳥沢ヒュッテ方面を目指します、もうすでに雷鳥沢キャンプ場は眼下に見えているのであっという間です。ここまでは多少のアップダウンはありますが、道も迷うことなく進めるのでのんびり景色を楽しみながら歩くと良いですね^^。
で、あっという間に雷鳥沢キャンプ場に到着です、相変わらずの人気ぶりで中にはBBQ並みの物資を歩荷している大人数のパーティーもいたりして、ビール3ケースって(笑)!!
雷鳥沢キャンプ場~雷鳥坂~剱御前小屋
雷鳥沢キャンプ場を出発する際に忘れてはならないのが、水の確保!もし手持ちの水が少なかったら必ず補給してください、これから向かう雷鳥坂を登りきって剱御前小屋までの2時間は水場はありません。雷鳥沢キャンプ場には水場(上下水道完備)もトイレもありますよ♪
さあ、本日のメインイベントの雷鳥坂の登りです。結構なまった身体にはキツイ(笑)。あっ、ちなみに雷鳥沢キャンプ場から雷鳥坂への取り付きは、雷鳥沢キャンプ場の管理小屋を背に石畳の道を別山側へ向かい、橋を渡ったら川沿いを左へ向かいます。
雷鳥坂は急登というほどでもありませんが、登山道自体はガレ場とザレ場になります。淡々と登るしかありません!
たまに振り返って景色を見ながら気を紛らわしましょう(笑)。
天空の公衆便所が見えたら、そこは剱御前小屋です!ここで休憩タイム、あとは下りだけなので剱岳の雄姿を見て気を落ち着けましょう♪
剱御前小屋~剱澤キャンプ場
さあ本日の最後の行程、剣澤キャンプ場までの下りです。特段気を付ける事といえば、登山道は変わらずのザレ場やガレ場ですのでスリップには注意です!
この日は気温がめちゃめちゃ高くて22~23℃はあったと思います、たいして足腰は疲れませんが暑さで体力を削られてます(笑)。
そんな、こんなで剱澤キャンプ場に到着です、お疲れさま!
剱澤キャンプ場データ
このテント場は何といっても、目の前が剱岳を見れるロケーションですね♪いやでもテンションがあがります!ただテント場としての良し悪しはこんな感じです。
剱澤小屋HP
http://home.384.jp/tsuruqi1/
・トイレ(水洗とボットン式の2つ
両方とも匂いはそれなりですが、電気は無いのでヘッ電等のライトは必須です。
・水場(2ヶ所)
テント場内の水場は蛇口数はありますが要煮沸!テント受付け前の水場は蛇口1個ですが塩素入りになり、みなさんこちらを飲み水にするためタイミングが悪いと並びます。(我が家はテント場の水を使って全て煮沸して飲用水を作りました)
・管理小屋(テント受付)
ここはテントの受付だけの管理小屋なので、実際の山小屋は管理小屋から往復30~40分位かかる剱澤小屋までいかないと飲料(ビールやジュース・お菓子等)はありません、これが結構つらい!!
・テント場
基本、平地の部分は少なく斜面にテントを張ることになります。地面自体は石をとって整地すれば大丈夫なのですが、いかんせん斜めの場所がほとんどです。
剣山荘
剣山荘は剱岳アタックの最終山小屋で一番近い山小屋になります、テント場はありませんがシャワーも入れるきれいな山小屋です。食事もかなりおいしそうでした♪剱岳からの下山後のオアシスまた天国に感じる山小屋です(笑)
剣山荘HP
http://www.net3-tv.net/~kenzansou/index.html
まとめ
剱岳へのアタックですが、久々の岩場ということもあり剱岳に行く前に宝剣岳でトレーニングをする予定叶わずスタートしましたが、まず第一のダメージは「気温(暑さ)」です。かってなイメージで富山(立山)は涼しいと思い込んでいたのですが、台風の影響でフェーン現象と、富山はもともと夏は暑いということを知らずに入山したのが間違い!
気温は22℃はあったし、しかも高山エリアではあるので日差しが強い!初日にして半袖だったので、日焼けで両腕と首筋をヤラれた(笑)。
夏の登山は日焼け止め必須ですよ~!
初日は、初心者のテント泊でもゆっくり歩けば大丈夫です。テント場は張れないということは無いので安全に確実に歩けばOKです。
ただし、2日目以降の登山道を思うと「雷鳥坂」の登山道はいい足慣らしになります。実際の剱岳へのアタックはもっと条件は悪い登山道(危険)になるので、ガレ場やザレ場には慣れておいてください。
近日に剱岳登山:DAY2をUPするので、ではでは!