言わずとしれた、ザック界のロールスロイス!ついに買いました。今まではドイターのザック55+10Lで何とか3泊4日まではしのいできましたが、いよいよ来シーズンの雪山テント泊を見越したのと、3泊4日にもなるとさすがにザックはパンパン、パッキングに頭を使い苦労していたので、ここは思い切って大型ザックのグレゴリーバルトロ85を購入♪
丹沢の塔ノ岳でトレーニングを兼ねて、初エントリーしてきたのでそのレビューをご紹介します。(GW立山三山使用時も加味してます)
目次
グレゴリーバルトロ85(GREGORY BALTORO85)ご紹介
そこまで詳しくはありませんが、グレゴリーバルトロは既に何代かモデルチェンジをしていますね。山爺が購入したのは、2018年にアップデートされた現行モデルになります。
【スペック】
・Sサイズ 容量80L 重量2.608g
・Mサイズ 容量85L 重量2.698g
・Lサイズ 容量90L 重量2.789g
・最大積載重量 27.2kg
・カラー ブルーのみ
・価格 ¥50.760-(税込)
多分、旧モデルに比べるとザック自体の高さはありませんが、奥行きが広いという印象です。実際背負ってみても本当に80Lオーバーのザックには見えませんが、背負えば後姿はザックのお化けみたいで、頭は隠れてみえません。
グレゴリーの真骨頂と言えば、その背負い心地ですね。始めてグレゴリーのザックを背負いましたが、正直慣れませんでした(笑)。グレゴリー直営店(原宿)にて、何度か背負いに通ったのですが、今までどちらかと言えば、ザックの背面は点で押さえるタイプのザックでしたので違和感ありありでした。
いわゆる『腰で重量を受け、背面は背骨と背中に沿った形状』は、実際に使うまで吉なのか凶なのか分からず購入しました(笑)。なんせ、お高い買い物なのでグレゴリー直営店以外でも何度も重りも入れて背負いました。(本当は山で使ってみないと分からない事もありますが)
※グレゴリーを背負った事のない方には、あの背面と重量分散のシステムは好みが分かれると思うので、必ず何度でも背負って確認してから購入してください。
フィッティングした結果は山爺のサイズはSサイズに決定しました。ですので正確には80Lしかありませんが、今後の山行においては何の問題もない位の容量があるのでOK。
※グレゴリーはサイズ決定に至るまで色々カスタマイズができます。背面長を決定したら『ショルダーハーネス・ウエストハーネス』はそれぞれサイズの変更が出来るので、それぞれの体格に合わせることができます(もちろん交換は無料ですが、在庫がないと若干時間が掛かります)。
ここからは注意ポイントですが、いわゆる単なるグレゴリー取扱い店(グレゴリーの直営店・一部取扱い店以外)やネット通販では、上記の『ショルダーハーネス・ウエストハーネス』の交換は未対応です。ネットでの購入や交換未対応の店舗ではデフォルトでのパッケージを購入するしかありません。
それから大型ザックで気になるサスペンションシステム!これは登山中に遭遇する、身体の左右に対する振れや背負った時の歩きやすさにつながるので要チェックです。ちなみにバルトロシリーズは『レスポンスA3サスペンション』というシステムを採用していますね(使ってみないと効果は分からないけど)。
特に大きな段差を超える時や、身体を屈んだ時などはこのシステムの出来が、どう作用するかで疲れかたが全然違ってくるのでけっこう重要!
山爺的に重要なのは、上記の3点『背負い心地・フィッティング・サスペンションシステム』です。これはザックのメーカーごとに色々違うので、もし今後大型ザックを購入予定の方は頭に入れておいてもいいかもです。
実際にの使用感はこの後のレビューで明記しますので参考にしてください(^^)。
バルトロシリーズ(男性)は85L・75L・65Lの展開、ディバシリーズ(女性)は80L・70L・60Lの展開です。
男性はBALTORO(バルトロ)シリーズ
バルトロ
女性はDEVA(ディバ)シリーズですね♪
購入方法
ここまで書いておきながら、実はグレゴリーの直営店では買ってません(笑)。それには理由があります。
・Sサイズのデフォルトで大丈夫だった(ショルダー・ウエストハーネス交換なし)
・定宿の山屋で買いたい
・夏靴の購入予定があるのでポイントを貯めたい
・定宿の山屋のほうが安い
そうです、ちょっとせこいですがこんな理由で直営店では買わず、定宿の山屋で購入しました(笑)。ですので、購入予定の方へのアドバイスとしてはカスタムフィッティングが不要または、フィッティングしてみてハーネスの変更がない方は、ネットだろうとどこだろうと1円でもお安いところで買ってくんなマシ♪
ちなみに注意としては、実はグレゴリーの日本代理店はサムソナイトなのですが、日本国内におけるグレゴリーの販売戦略は微妙みたいです!『基本、在庫は持ちません』ってな感じらしいので、例えば初回ロットで輸入された『グレゴリーバルトロ85 Mサイズ』が売り切れたとすると、次回のロットがいつになるかは不明だそうです(笑)。
なので、急きょ購入しようと思っても、日本中探して在庫がないなんて事もあるし、実際、山爺がグレゴリー直営店に行ったらSサイズは1個しかなく、他の量販店には在庫なしでした(運よく、定宿の山屋にラスト1個ありました)。もし購入予定なら早めに買わないと最悪、半年先まで納品されませんなんてこともあるかもしれませんので、お気を付けを!
高い買い物ですので、納得がいくまでフィッティングを重視してくださいね。店員が嫌がってもショルダー・ウエストハーネスのサイズ違いとかも試してください!
散々フィッティングしておいて、帰りは検討しますでOKです、違う登山メーカーの同サイズの中で一番高いので!
グレゴリー バルトロ85レビュー
さあ本題です、前置きが長くてスミマセン。丹沢の塔ノ岳にトレーニング山行と称して『歩荷』した時とGW立山三山残雪期の使用感を元に書きます。
ザックの中身はほぼテント泊(1泊)想定で、総重量は16kgです。そのおかげで良かった点・悪かった点と色々判りました。まぁ、身体は筋肉痛地獄ですが(笑)。
良かった点
まずは、良かった点からです、これは山爺個人が感じる部分なので、全員に当てはまるか判りませんが参考にしてください。(あくまでも16kgを入れての感想です)
・左右の振られがない(以前より少ない)
・背負い感が軽い(重量配分が良い)
・すんげー物が入る(笑)
・外部ポケットが使いやすい
・ウエストハーネスベルトの収納
・ボトルホルダーが便利(収納式)
・ピッケルホルダーが秀逸(下部ループ)
たった1日なのでこれくらいですが、一番大きかった良い点は左右移動や上半身が垂直からずれるような体さばきの場合に、以前のドイターに比べて格段に振られません。多分、背中への吸い付くようなフィッティングとサスペンションのおかげ。同時に、背負い感がドイターより軽く感じます、ほぼドイターの時と同じくらいの重量を詰めていたのですが、これは大変誤算でしたが良いですね♪
それから、秀逸だったのがウエストハーネスのベルトですね♪ドイターのザックの場合は長すぎて切って使用していました。グレゴリーもウエストハーネスを締めると相当長く余りますが、左右のウエストポケットの裏側に簡単に畳み込むことができます(写真参照)。リセールする時にはマイナス要素にならくて良いですね(^^)。
外部ポケットもトップに左右独立で2つ(結構容量がある)。ウエストショルダーの外部ポケットも左右2つ、これは及第点かなって感じですが。正面左右の外部ポケットこれは意外にも収納量が多く使いやすい。
ポールやピッケルホルダーは上部はドローコードですが、通常ザック下部にあるループはサイズが変わらないのでポールを落ちないようにねじってループを小さくしたり、ピッケルの場合は、逆さまに通してひっくり返したりしますが、このループはループ自体の輪を小さくできます、これって目からウロコ的でした。
ボトルホルダーは、角度が良く考えらてますね!自分で取る事ができたのでOKでしょ♪今回はサーモス水筒入れてましたが、ナルゲンボトルの場合も問題無さそう!しかも滑落防止のループも付いてますし、不必要のときは収納できます♪
悪かった点
まだ1回しか使用していないので、何とも言えませんがこれから増える可能性もあります。今のところ以下の点は、う~ん、って感じです。
・正面メッシュポケットのバックル
・ポール装着時の横へのはみ出し
・ザックが立たない(笑)
・高ぇ~(笑)
正面ポケット自体は良かったのですが、その入り口にあるバックルがダメです。実は雪山(立山三山)へ行った時の事ですが、この正面メッシュポケットにスノーシャベルを入れたのですが、高さがメッシュポケットよりも少々飛び出していたのですが、そのバックルのメス側(ザック本体側)が固定されているので、メッシュポケットよりも高かさがある物はオス側バックルをはめることが非常に困難になります。
オス側(メッシュポケット側)はある程度長さが調節できますが、メス側のバックルはザック本体側に埋め込んでる形でついているので、常に下から上にしか止めることができません。これはちょっと残念でした!
これは、好みの問題かもしれませんがポールがザックよりちょいと横に飛び出るのがちょっとって感じですね!何気に枝とかにひっかります。
ザックが立たないのは構造上の問題だから仕方なんいでですが、ザックの正面を地面に置くのがちょっと嫌なんですよね~。お尻の部分は汚れても、全然気にしないんですけど!多分、マットを下部に付けた時は立つと思うけど。
皆さんご存知のように、お高いんですよ、このザック(ちっきしょ~)。その点は、何とかして欲しいですよね、レインカバーが付属で付いているとは言え、やっぱりちょっと高いかなぁ~。
総評
結論『グレゴリー バルトロ85』は買いです(^^)。
実は、山爺はグレゴリーアンチでした(笑)、うちの嫁は昔からグレゴリーを使っていて、さんざん良いよと吹き込まれてきたのですが、いかんせん値段が高いし、あまりにもグレゴリーのレビューで悪いことを書いている人もいないので本当に良いのって思っていたんです、それから背中を点で支えるザックを背負っていたので、どうもグレゴリーの背骨の湾曲に合わせたフィッテイングに、違和感を覚えていたこともあり敬遠していたんです。
ですが、今日からは、『ザックはグレゴリーでしょ!』って言っちゃいます(笑)。それぐらい、良いですね♪
でも、どうでしょう実際に背負った感じは、お値段が高い事もありますが、かなりの高性能だと思います。細かいギミック(ポケット類や上記悪い点)は別として、良い点が勝りますね。
第一に、重量を軽く感じてしまう作用は本当に凄いと思う。それから左右へのバランスの振られ方は殆ど無いと言ってもいいかもしれません(ドイターに比べると)。
丹沢塔ノ岳への歩荷トレーニングで、上りはコースタイム通りだったので、それだけ歩き易かったんだと思います。塔ノ岳へ行かれた方は分かると思いますが階段地獄の登山道です、普通ならテント泊仕様ですのでペースは落ちるはずなんですが・・・(驚)。
なので歩行に関しては、ザックの性能(背負い感・重量分散)に助けられていると言っても過言ではなさそうです!
あっ、そうそうこれは偶然かもしれないけど、普段から腰痛持ちなのですが、以前のドイターのザックでテント泊山行をした翌日は腰痛がひどくなるのですが、グレゴリーを背負った次の日はなりませんでした。1日しか背負っていないので断定はできないけど、もし腰への良い作用だったらうれしい誤算ですね♪
くれぐれも、大型ザックを購入の時は、よーく吟味してくださいね。
ではでは。