ギア・その他

雪山登山は体力が必要!?トレーニングはいるのか?

次の雪山登山を計画中の山爺です。

天気次第ではありますが、少しずつ積雪は増えているようですね♪

今回は「雪山登山には体力が必要」です。もちろんどの雪山を選択するかによって変わってはきますが、おおむね雪山登山には「体力」は必須です!!

無雪期の登山と違う点は多々ありますが、結論から言うと雪山登山にとって体力はかなり重要なファクターです。

今回の記事では過去2シーズンの山爺と嫁が行った雪山登山の行動時間等を比較して「体力」の必要性を明記してみたいと思います。

特に「初心者」や体力の落ちた「40代・50代」の方は必見です!

目次

雪山登山に「体力」はなぜ必要か?

冒頭で雪山登山に「体力」は必須と結論づけをしましたが、なんで体力が必要なのか?実体験を元にその理由を書きますね!雪山登山にとっては結構重要なので頭に入れておくだけでなく後述しますが、体力向上のための行動も必要になってきます。

行動できる時間が短い

「行動できる時間が短い」読んで字のごとくですね、

普通無雪期であれば特に夏場であれば日の出時間5時代には余裕で明るく行動開始できますよね日の入り時間も遅く16時まで登山中だったとしても大丈夫なレベル、ですが雪山登山は厳冬期です日の出は6時30分過ぎ、加えて日の入りも早く16時では登山では死活問題、どんな遅くても15時には登山を終了するくらいの安全マージンが必要です。

もうお判りですね!雪山登山は登山自体の「行動時間」が無雪期より短くなるのです!!

【無雪期の行動時間】
5時~16時:11時間

【積雪期の行動時間】
7時~15時:8時間

上記の通り3時間もの可能行動時間に差があります、さらにはロープウェイを利用した雪山登山だと、始発の時間と最終の時間によってもさらに行動時間には制限が出てきます。

雪山登山にとっては、まずこの「行動時間」に制約があるということを理解してください。

雪山登山装備の違い

次に雪山登山では無雪期に比べて装備が決定的に違います。

無雪期より装備が増え身に着けている重量が増えます!当たり前なのですがこれが体力がいるファクターの内の一つです。

無雪期と同じようには歩けません。歩くスピードはもちろんですが、不慣れな雪面ということも関係してきます。

【無雪期の装備】
ザック
ポール(ストック)
通常装備

【積雪期の装備】
ザック
ポール(ストック)
通常装備
雪山登山靴※
アイゼン※
ピッケル※
ワカン※
ゴーグル※
手袋類※
保温マグ※
保温着類※

どうですか、※印が増えていますね。雪山登山靴自体がまず重いですし、金属製の雪山登山専用のギアがかなり増えますね。3シーズン(無雪期)に比べると3kg~4kg位は軽く背負い重量が増えます。

特に、普段軽量化や少ない装備で登山をしている方にとっては相当な重さを感じるはずです。登山において「軽さ」は正義の部分もあるのですが、雪山登山では最低でも命の保証のために必要な重量(装備するもの)があります。

雪山での歩行は難しい

無雪期に何げなく登山をされている方にとっては、アイゼン装着での歩行はとてつもなく違和感があるものなんです。

雪山登山靴+アイゼンの重量がかかった足で、不慣れな雪面を歩くには慣れも必要ですが「脚力」も必要となってきます。(880g+470g=1350g)

無雪期においても、岩場・鎖場・ザレ場等あるように登山道のシュチュエーションは様々です。雪山登山における雪の登山道もまた同様に「新雪」「深雪」「アイスバーン」「クラスト」等、変化のある雪面をアイゼンを装着した重い雪山登山靴で歩行しなければならないのです。

上記のような雪面の登山道を歩くには慣れてくればできますが、歩行スピードだけは別です。体力(持久力)が無いと歩行スピードはおろか自分が予定している山行計画を遂げることはできません。

また雪山登山の経験の豊富な方でも、天候(風・降雪・ホワイトオウト)によっては山行計画を中止し撤退も考えておかないといけないのが雪山登山です。

危険回避

少々オーバーな見出しですが、危険回避という観点から言っても体力は必要です。これは無雪期・積雪期に関わらずですが、特にこの雪山登山の積雪期においては十分な体力を温存しておかなければなりません。

諸先輩の意見に下山完了と同時に体力のゲージが「0」になってはいけないと言われています。

これは登山における予定行動時間内に全ての「体力」を使ってしまうと、万が一不測の事態に陥った時に、その不測の事態に対応するだけの「体力」を残しておけという意味なのです。

登山中は天候が急変することも考えられますし、そのため下山時に上り時に使った登山道(トレース)が降雪によってラッセルを強いられることもあります!

そんな状態になってしまった時に必要なものは「体力」です!生きて帰るためには下山しなくてはいけません。もしその時点で体力を使い果たしてしまっていたら・・・!

過去の雪山登山行動時間比較

雪山登山を本格的にするようになって3シーズン目に入りますが、今回の記事を書いていながら山爺も体力はありませんでした(笑)。

ですが後述していきますが雪山登山のためにトレーニングをするようになって次シーズンの雪山登山が楽になっています。

雪山登山を始めたころのピークハント所要時間と行動距離も変わってきています!

これは嫁が一番驚いていることなのですが、嫁は登山は好きですがファストハイクは好みませんが、雪山登山は前述の通り時間に制約があります。元来嫁はそこまでの体力やスピードは持ち合わせていないのですが、無雪期の山爺の歩荷トレーニングの恩恵もあり、無理だと思っていた雪山登山を成し遂げています♪

八ヶ岳/天狗岳

天狗岳は昨シーズンと今シーズンに上っているのでちょうど比較ができるのでご紹介します。ただスタート地点・コースも違いますが体力が付いていることは明らかです。

【昨シーズン】
ルート:渋の湯スタートの東天狗のみピストン
行動距離:9km(往復)
行動時間:8時間(7時スタート)
【今シーズン】
ルート:唐沢鉱泉スタートの西・東天狗への周回
距離:8km(周回)
行動時間:7時間(7時スタート)

まあ明らかですよね!一概に比較対象にならない部分もありますが、単純に行動距離と下山完了時刻から見ても一目瞭然です。

う~ん!歩荷トレーニングしておいて良かったと思う瞬間です♪

谷川岳

始めて谷川岳の雪山登山に行き、山爺は「上り地獄」と「心肺破裂」のごとくを味わった直登責めが谷川岳です。

この谷川岳も昨シーズンと今シーズンでは明らかに違っておりました。なぜなら開始時刻(ロープウエイ)も一緒でが、麓の食堂でランチ受付時間最終の3時までには登山を終えて車で移動し、普通に食事が出来ていますので。

【昨シーズン】
ルート:天神平スタート:オキ・トマの耳ピストン(冬道)
行動距離:6.5km
行動時間:7時間(7時半スタート)
【今シーズン】
ルート:天神平スタート:オキ・トマの耳ピストン(一部夏道)
距離:6.5km
行動時間:6時間(7時半スタート)

たった1年の間のトレーニングでこれだけ違いが出てくるんですね。もちろん無雪期の山行(テント泊)等の影響もあるとは思いますが、確実に雪山登山に対する耐性・慣れ・体力向上は出来ていると思います(^^)。

雪山登山への「体力」向上トレーニングの勧め

ここまで書いていくとどれだけ雪山登山において事前の「体力」向上が必要か分かって頂けたでしょうか?

無雪期の登山もちょっと間が空くと直ぐに、上りでゼェ~ハァしたりしますが登山にいけない日は1時間でもジョギングとかしておくだけで、次の登山が全然楽に感じたりするのは良くあることですね!

雪山登山は天候によって左右されてしまって、次に行けた雪山が3週間空きましたなんてことだって普通です。その間に身体がなまると相当きつい雪山登山が待ち受けることになります。

なので、あまり好きではないですがトレーニングの意味の登山をするようになりました(笑)。

トレーニングは何でもOK!本質的には「登山」でトレーニングをするのが一番良いです、これって確信しているのですが、ジョギングと低山歩荷トレーニングを比べた場合に筋肉痛になる場所や、心肺機能の向上にはそれぞれ違いがあるように感じます。

勝手に言ってるだけですが、自称「登山筋」なる場所(前ももひざ上・後ろも)はジョギングだけでは筋肉痛にはならないです。ただ心肺機能の向上はジョギングが効果的だとは思います。
    

歩荷トレーニング

多分登山を始めると聞く言葉の「歩荷」ですが、ザックに色々重いものを詰めて登山をすることを「歩荷トレーニング」と言います。

山爺はテント泊雪山登山で25kgほど背負ったのが最高です、なので歩荷トレーニングでの重量は30kgがいいのでしょうが、それはこの年齢では無理ゲーです(笑)。ひざと腰をやられそうなので、そこまでは無理をしません!

ですので25kg以上の歩荷トレーニングはしたことがありません。ですが侮るなかれ!この歩荷重量で高尾山から陣馬山まで縦走した時は、1週間くらい筋肉痛地獄に陥りましたよ、数奇な目でも見られますが(笑)。

一番手っ取り早く重量の詰め込みは、雪山テント泊登山の一式を詰め込むのが早いですね山爺はそうしてます。

これで16kmとか歩いて、低山といえどもアップダウンはありますので「登山筋」の発達には一役買ってくれます♪

なので、鍋割山にいかれる際は、無理して鍋割山荘のために水のペットボトルも担ぐようにしてます(笑)。

この歩荷トレーニングは雪山登山だけのためではありあません、無雪期に上る夏山登山でも十分に効果を発揮してくれますので、何回かの登山のうち歩荷トレーニングと称したコース設定をして鍛えていくと、思いのほか色々な恩恵に預かれるので是非取り入れてみてください♪

ジョギング

山爺の嫌いなスポーツNO1がマラソンなのですが、ジョギングも同じです(笑)。

ですが分かっています、心肺機能の向上にはRUNに代表されるような有酸素運動だということは!

で、仕方なく走ってます、たまにですが10km前後を走ります。今となっては15km~20km位は走れるとは思うのですが、いかんせんメンタルが持ちません!

ですので、ジョギングするくらいなら歩荷トレーニングに行ってしまうこともしばしばです。

でも登山関係なく健康維持や気分転換には「ジョギング」はいいものですよ♪山爺は多摩川が近いので土手沿いを走ってます。

そうそう、初心者やアラフォー・アラフィフ世代は「ひざ痛」に気を付けてくださいね!アスファルトを走ると重いのかひざには負担が来るので!

筋トレ(ウエイト)

筋トレはたまにですがやります、特に雨の降った土日だとどこも行けないので、そんな時に行くのが「筋トレ」です!

わざわざそこぞのスポーツジムに入会する必要もありませんので、山爺は市が運営しているスポーツセンターに行ってます、ちなみに料金は一回200円だったと思います♪

一応筋トレマシーンがあるので効果的に行えますし、なんにせよ利用料金が安くていいです♪ランニングマシーン・バイシクルもあるので有酸素運動もOKです!

皆さんも、雨の日対策でそういった市区町村が運営しているジムとか見つけておくといいかもです(^^)。

まとめ

いかがだったでしょうか?雪山登山こそ「体力」は必須です!

自身の安全マージンの意味もありますが、体力があれば積雪期・無雪期関係なく安全に急ぐこともできるし、精神的にも余裕をもってトラブル対処もできますし、いいことづくめなのは間違い無しです。

元来、山爺もトレーニングとか遊ぶためにキツイことをするとか意味が分からかったタイプの人間です(笑)。

ですが登山はちょっと違うような気がしています、もちろんご自身の能力や体力に見合った山へ行けばよい事い事なのですが、悲しいかな登山はどんな低山であろうが高山であろうがキツイ上りや体力があればっていう場面が往々にして出てきます。

なので、面倒でキツイですが「体力」向上のため&健康維持のためと思って、昨年の無雪期からトレーニングを始めています。

おかげで無雪期の登山においては、ヤマケイ地図でのコースタイムよりは早く歩いていることが多くなってきました。雪山登山においても余裕をもって下山することが出来ています。

いっぱいいっぱいの登山は何かとトラブルの元にもなったりしますので、皆様も頑張ってトレーニングを登山と併せて行っておいたたほうが良いかと思います。

ぽちっと応援お願いいたします。

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