まだ梅雨時期ではありますが、夏本番を前に『今年の夏は北アルプス縦走だ~』と妄想をしている皆さんも多いかと思いますが、山爺もご多分に漏れずそうです(笑)。
ですが山行が長くなればなるほど、特に下山時に膝が痛くなることありませんか?山爺は登山を始めてから割と早い段階で、膝痛が起きました!これってやっかいで、対策もしていないで急になったりすると、変な下山方法(足さばき)やポールへの極度の体重乗せ等で回避したりと、ますます膝痛への重症化を引き起こしちゃうんじゃないかと思った記憶があります。
単純に膝痛になったら危険ですし、最悪下山することが出来なくなっちゃいますよね!
今でも膝痛はありますし、対策もしています!ですので、今回は既出かもしれませんが山爺が実践している膝痛対策をご紹介します。
目次
どうして膝が痛くなるの?
膝痛になる原因は様々なようですが、代表的なものが以下の通りです。ちなみに山爺は典型的な筋肉疲労による炎症みたいです。実際に筋力をあまり必要としない低山での日帰りは膝痛になることは、あまりありませんが、テント泊装備(重量多い)や急峻な下り等では必ず膝痛が発生!と同時に翌日からくる極度の筋肉痛を発症します。
とにかく筋肉量が足りないってことですね(笑)。
間違った歩行(膝のねじれ等)
なかなかイメージがわかない原因かもしれませんが、案外登山中の歩行において、膝が外側や内側へ向いて着地を多用し続けることにより膝への負担がかかり、膝痛になるパターンです。
解決策は正しい歩行技術が必須ですね。膝は体に対して正対して着地させる、要はまっすぐに出すと言う事ですね。
普段から、がに股や内股等の癖がある方は、日ごろから体に対してまっすぐ正対した歩行に直していくことも大切ですね。山爺も少々がに股の癖があるので、日ごろから意識しています。またフラットフィッティング(踵からの着地ではなく足裏全体での着地)を意識した歩行も、随所で行っています。
筋肉疲労による炎症
この筋肉疲労による炎症が一番多いのだそうです。偶然登山用品店でテーピングのGONTEX主催の体験会に出たことがあるのですが、膝周りに痛みの出る原因の多くは膝そのものではなく、前もも(大腿四頭筋)の筋肉不足や疲労に伴い、膝が痛いと思っているが膝周りにある筋(腸脛靭帯や鵞足)が炎症を起こしているパターンが多いそうです。
膝周りには足の様々な筋肉が四方から繋がっているため、登山等の長時間歩行によって筋肉疲労が起こり、実際には筋肉が炎症して痛みがでているが、あたかも膝が痛くなっていると感じているそうです。
解決策というよりは予防になるのかもしれませんが、筋力アップと事前予防の為のテーピングによる筋力補助が有効ですね。また筋力補助にはサポートタイツもあります。
山爺はサポートタイツを以前履いていたのですが暑いのと着脱が面倒(キツイので)なので、最近はほんとんどテーピングで予防しています(テーピング方法はGONTEXさんに教えてもらいました)。
GONTEXyoutube公式
体の固さによる衝撃吸収不足
身体の柔軟性が無い事による下山時の段差等の着地による衝撃が膝痛への原因と言われています。特に股関節の動きや、下山時の軸足加重等にも体の柔らかさは必須と言われています。
まっすぐ立った状態から膝も曲げずに着地させる足を延ばして、一気に体重移動をしたら全部の衝撃が着地させる足にきますよね!これじゃ膝はたまったものではありませんね。ですので、体重の残っている軸足を起点に衝撃吸収の動作も併せて着地させる足へ体重移動をさせなければいけないですね。
普段の歩行とは違うの最初は難しいですが、マスターしておくことで膝痛への軽減も出来ますし、体重移動の良しあしで下山時のスリップも防げますね^^。
膝痛対策の種類
膝痛に悩んでいる人は登山者に係らずたくさんいます。山爺が過去実践した対策や友人の話も交えてご紹介します。膝痛対策には色々と対策方法はあるのですが、正直個人差があるので一概にこれはお勧めとかは言えないと思います。使ってみたけど駄目だったとか、これはダメであれは効果があったとか千差万別ですので、しょうがないですがトライ&エラーをしてください。
サポートタイツの効果
サポートタイツはピンからキリまででていてメジャーなブランド言いますと【CW-X】【C3fit】【SKINS】がありますね。今やスポーツシーンでは当たり前になっているので、それなりに効果はあると思うのですが、まぁまぁなお値段はします。
サポートタイツ
サポート部位は前ももとふくらはぎと膝周りが主体です。ちなみに使っていたサポートタイツはワコールのCW-Xです。
①履くのに苦労します
これはサポートタイツの繊維が筋肉に沿って作られているので非常に作りがタイトで難儀します。(それぐらいの締め付けがないとサポート力はありませんが)
②夏は暑い
一応CoolMaxという接触冷感素材で出来ていますが、正直暑いです。
③サポート力
使用1年目と2年目ではサポート力は落ちます。使用回数にもよりますが、繊維が伸びて緩くなってきます。
④膝痛は?
正直言うと、履かないよりは履いたほうが良いレベルです。個人差はあるので何とも言えないのですが・・・ただ筋肉痛への軽減はあります。
※嫁は結構多様していますが、3年で買い換えを余儀なくされたのでコスパの点ではイマイチなのですが、サポートに関しては満足いっているようです。
テーピングの効果
テーピングに関して言うと、正直効果については半信半疑でした。登山よりも過酷なトレランの方々が使用しているのを見ると本当に効果あるのと思っていましたが、はっきり言って効果あります♪
ちなみに、お見苦しいですがページTOPの写真は山爺のテーピング姿です(笑)。こんな感じで見よう見まねで貼っています!
GONTEXのテーピング体験会にでたことがきっかけで今はテーピングのみで登山をしています。テーピングの良いところはテーピングのやり方さえ覚えてしまえば、各部(膝・前もも・足裏等)で効果を発揮できるところですね。足裏テーピングは目からウロコ状態でした、疲れが全然でなくて♪
ちなみに一般的にはキネシオテープという伸縮性のあるテーピングを使います!非伸縮のテープもあるので気を付けてください。
①貼るのが面倒
これは慣れの問題もありますが、テーピングをカットして貼り方を覚えてと、最初は非常に面倒に感じます。
②剥がした後が面倒
テーピングを剥がした後に、肌に粘着物が残るのでこれも少々面倒かもしれません。お風呂でごしごしすれば取れますが。
③サポート力
これはテーピングをして登山をしないと分からないかもしれませんが、個人的にはサポートタイツより上だと思っています。実際にテント泊時に急峻な下山を続けても、多少の膝の違和感は出ますが膝が痛くて変な歩き方をしなければならなくなった事はありません。当然個人差はあると思いますが、非常に優秀なサポート力だと思います。
※キネシオテープはメジャーなメーカーですとちょっと高いです、ですのでAmazonでお徳用の長い物を購入しています。難点は部位によってテーピングの幅を変えるので、複数種のテーピングが必要になってくることですね。(大概5cm幅のものがあればなんとか事足ります)
サポーターの効果
サポーターも各種メーカーからでています。有名どころでいうとZAMSTとかですかね!サポート力は高いとの評判で登山中も案外見かけます。サポーターは種類・値段もピンからキリまでありますし、サポート力の強い弱いも様々ですので、こちらもトライ&エラーが必要になりますね。
この種のサポーターはどれがいいのか正直判りません。嫁の友人が登山を始めて早々に膝痛をおこし、対策としてZAMSTのサポーターを使いました。が、膝痛解消には至りませんでした!これも個人差があるので効果の出る方もいるんだとは思います。
難点としては、基本地肌の上からの装着が良いのですが痛くなってからでは山の中ではズボンの脱ぎさげはできないですね。ズボンの上から装着している方も多く見受けられますが、本来的な性能は恐らく半減してしまうんでしょうね。(筒型と開放型の2種類があります)
下山の歩行技術による膝痛解消
当たり前ですが、下山時の歩行の技術をアップすると言う事ですね。
一番気にしなければいけないことは【体重をそのままドスンと着地しない】です!
俗に言う【猫足】のように、ソフトにそろ~りそろ~りと着地して体重移動を完了させるって言う事ですね。これを通常の下山スピードの中で意識していくと本当に歩きづらくなってしまうのですが、今のところ何とか実践中です!なので昔に比べるとテーピングのおかげもありますが、膝が痛くて歩きたくないという事態にはなっていません。
ちなみにですが、下山時の足運びで踵から着地していませんか?これはスリップの原因になるので直した方がいいです!正解は基本フラットフィッティング(足裏全体で着地)ですが、下山時は一瞬つま先が先に着地するイメージが良いとされてます。これってすんごい難しいんですけどね!
また、ポール(ストック)の補助も併せて使用すると更に膝痛対策にはなります。衝撃吸収と筋肉使用の軽減になるので、膝痛の方にはお勧めです。ですが、ポールに全体重を預けるのは危険なので、絶対にしないでくださいね。あくまでも、体重移動の補助だとおもってください!
まとめ
膝痛への対策として個人的に試してみて、出した結論は【テーピング】に落ち着いています。案外慣れてしまうと面倒くささも消えて、すこぶる調子がいいです。テント泊の時も剥がれていなければそのまま2日目も貼りっぱなしです(笑)。
脱着が容易という点ではサポーターが良いのではないでしょうか?筒型や開放型があるのでお好みで使ってみて、自分の膝痛と相性が合えばそれでいいと思います。(筒型は足を通すタイプ・開放型はマジックテープ脱着なのでズボンの上からそのまま装着)
抜本的には一に筋肉増強と歩行技術の向上がありますが、トレーニングはなかなか進まないのが現実ですので、出来る範囲で予防の為のトレーニングはするとして、常に登山中はテーピングなりサポーターなりで補助していくしかないですね♪
あっ、ちなみに山爺は登り(上り)の際もテーピングしてます、要は登山中は最初から最後までテーピングしている状態です^^。
ただでさえ加齢と共に筋力が落ちてきているので、中高年の皆様で膝痛に悩んでいる方がいましたら上記の中で相性のいいものを見つけて膝痛に役立ててください。
ではでは。