ギア・その他

40代・50代から始める登山スタイルは何が正解?

隠す必要もありませんが山爺は40代に入ってから登山を始めました。と言うよりは嫁の付き合いで登山を一緒にしたというのが正解です。

登山をして10年近くも経ち、年齢も50代に突入し体力の衰えや登山スタイルの変貌と色々な部分で変遷を遂げてきました。

そこで50代という年齢なりの山爺の登山スタイル(装備)の確立と変遷をご紹介します。

50代や40代半ば以上で、これから登山を始めたいと思っている方へ参考になればと思います。

目次

40代・50代で登山を始めるにあたって

一般的には中年と言われるような年代、50代は下手したら初老です(笑)。

まず自分の身体の状態把握や、登山に対する知識を詰め込みましょう♪今はどうやって登山を始めればいいのか、何を揃えたらいいのか簡単にインターネットで出てきます(SNS・Blog・YouTube等)。

当ブログでもその辺りは解説しているので参考までに見てみてください♪

登山を始める

ども、山爺です。このページはこれから登山を始めたいって言う初心者40代50代の方への内容なので既に登山をしている方にはあまり意味がないかもしれません、あしからず!(ちなみに山爺が登山を始めた年齢は44 ...

長々と文章を書いても仕方ないので、要点を列記しました。山爺が思う最低限これを念頭に入れつつ登山を始めてみてはという部分です。

体力はあると思うな!

登山を始めて最初の山が高尾山という想定で話をすると恐らく、どのコースを選んだとしても相当しんどい思いをすると思います!たぶん100%の確率で「ゼーハー・ゼーハー」「足が動かない」「膝が痛い・腰が痛い」「下山後の筋肉痛」等々の思いをすると思います。

ここで認識しなければいけないんです、明らかに若いころとは身体が違うという事を!

筋肉・関節・柔軟性・瞬発力・体幹すべてにおいて、40代・50代は衰えているってことを理解したうえで、登山を始めてください。後述しますが登山計画やトレーニング・装備等が若い方達とは全然違います(笑)

登山の難易度を調べろ!

いきなり初めての登山で「槍ヶ岳」に行きますという事は無いと思いますが、登山はやってみたいと思っていても、その山を登るのに必要な経験値や能力・体力等が必要になります。

基本はステップアップをしながら徐々に難易度を上げていく事がセオリーです!

簡単な例としては(かなり略してますが)

①「1000m前後の山:高尾山等ハイキングレベル」
②「1000m~1500mの山:標高差1000m位の日帰り」
③「1500m~2000mの山:日帰りで上れる」
④「2000m~2500mの山:宿泊を含む登山」
⑤「2500m~3000mの山:標高差1500m前後の登山」

①から順に数回づつ登山を始めていくと少しづつですが身体が、登山的に変貌していきます。我が家ではそれを「登山筋が付いた」と言ってます(笑)

意外なことに登山とRUNの筋肉って全然違うので、いくら走っても登山のたびに足がダメって事がよくあります。なので昔からの格言らしいですが「登山のトレーニングは登山」って言われます。

てなわけで低山と言われる山を数回こなして、少しづつ標高の高い山にステップアップしていきます。この低山を登っているうちに登山での基本歩行技術や登山道のシュチュエーション変化等を体験し、その対処を身に付けていくことが大事です。

・上りでの歩き方
・下りでの歩き方
・フラットフィッティング
・重心
・ポールの使い方
・ザレ場/ガレ場/岩場/泥濘等々
・行動食(シャリバテ)
・適切な水分補給
・適切なウエアリング
・装備の見直し

山行計画(日数・行動時間)に余裕を持たせろ!

上記の登山の難易度や体力にも通じるところがありますが、いかんせん50代ともなると無理が効きません(笑)例えば「槍ヶ岳」の参考計画を例にします。

若い方
1日目:殺生ヒュッテ又は槍ヶ岳山荘まで(槍ヶ岳は夕方に登頂)
2日目:上高地へ下山

山爺
1日目:ババ平でテント泊
2日目:槍ヶ岳山頂へピストンでババ平に戻りテント泊
3日目:上高地へ下山

となるわけですね。もちろん無理をして瀕死の状態でならたぶん殺生ヒュッテまでは行けそうな気もしますが…。

ここで大事なのは自分の現在の体力や能力(このコースでは体力ですが)が、計画した山行が可能かという事です。可能ではあるけど無理を強いるよなという事では万が一不測の事態が起きたと時に困ってしまいますよね!

時間と体力と安全を第一に山行計画を立てることが重要です♪

日々のトレーニングをしろ!

さきほど格言で「登山のトレーニングは登山」でと書きました。これは実は実体験なので間違いないと思います。

たまにジョギングをするのですが、その後に登山をしても「ジョギングしてたから、もっと楽に登れるはずなのにな~」と思う事はしばしばあります。

ですが低山と言われている高尾山~陣馬山の縦走(17km弱)で、トレーニングをした後に違う山へ行くと、うそのように体が軽くてグングン進むってことが良くあります。

山爺は元来トレーニングとか嫌いなほうですが、雪山登山もする関係で「歩荷トレーニング」も普段の山行で取り入れています。大体歩荷する重量は無雪期対策なら15k~18kで雪山対策で18kg~23kg程を背負って歩きます。まぁ正直しんどいですよ、ですがその効果はてきめんで、歩荷した後の山行は、超らくちんになります♪(本当の歩荷は男性で30kgは背負わないといけないみたいです)

時間を取れなかったり色々あるとは思いますが、ジョギングは心肺機能の向上、登山でのトレーニングは筋力や体幹の向上になります。

登山に行く間隔が空くと、すぐに身体は元に戻るのが登山あるある(笑)

健康維持のためにも、山に行かない日はジョギングだけでもいいのでやっておいたほうが良いです♪

文明の利器は使い倒せ!

文明の利器は色々ところにあります。安全・軽量・機能性等々で非常に有効なギアやウエア等があります。

体力や知識が無い部分はそういった文明の利器を最大限使って登山を楽にしましょう♪

・スマホGPSアプリ(遭難防止)
・軽いザック(軽量化による体力温存)
・機能性ウエア(体の保護や疲労軽減)
・登山靴(安定した歩行補助や安全歩行)

挙げたらキリがないですが、安くて良いものもありますし、高いので当たり前で高機能な物がたくさんあります。

例えばですが、地図読み(コンパスを使った方向確認)ってなかなかハードルが高い知識ですよね?ですが今はスマホで登山アプリがいくつもあるので、いざっていうときには現在地の把握とルートの確認が瞬時にできます。これは遭難しないで安全に登山するにはもはや必須アイテムです。

機能性ウエアは、汗冷え対策に特化したアンダーウエアや筋肉の補助になるサポートタイツ等と技術革新はすさまじいです。ただでさえ衰えている筋肉なのでありがたく利用して補助を受けるべきです(笑)

登山靴も進化が激しく、一時のような重い靴ではなく軽量だけど岩稜も歩けるようなハードな登山靴はいまや当たり前ですので、少々お値段はするかもしれませんが、その恩恵に預かりましょう♪

後述しますが「軽量化」は正義です!ザックそのものも最近は軽量化により以前よりどんどん軽くなっています。日帰り登山ではそこまで気にすることはないですが、テント泊登山のように衣食住を全て背負う場合は、軽いザックにすることによって背負重量を減らすことが出来ますので、体力の温存への強いアイテムになるのです。

登山スタイルは色々ある

さて、ではこれから始める50代の登山でどんな登山スタイルを目指したらいいのでしょうか?ここからは個人的主幹で登山スタイルのすみわけをしつつ、そのスタイルの特徴を書いてみます。登山駆け出しスタイルですね。

ライトハイカー・タイル

最初はだれでもここからスタートだと思います。想定は初めて高尾山に登るという事にします。(低山しかやらないよ言う方も)

・ザック(家に有る物や数千円で購入できる簡易な物)
・登山靴(スニーカー等)
・ウエア(ジャージ・給水速乾素材のスポーツウエア等)

欲を言えば登山靴はスニーカーでは無く、安くても良いので登山道を歩くためのソールを有している靴が望ましいですね。ただどうしても登山はもう二度としないっていう気持ちになる場合もあるので、里山や低山のハイキングレベルであればわざわざ登山靴を買う必要はないと思います。
よし次のステップに行くぞ!と決まってからでも遅くはありませんのでご心配はいりません!

ガチハイカー・スタイル

ここからが所謂登山をやっていくぞ!というスタイルへ変貌します。日帰り登山はもちろん山小屋泊・テント泊と色々な登山の趣向が分かれていきますので、揃える装備も変わってきます。屈強な山男スタイルがこちらですね(笑)

オスプレーHP
https://www.lostarrow.co.jp/osprey/

ドイターHP
https://www.iwatani-primus.co.jp/products/deuter/

もちろん全て複合していきますので、装備は趣向が増えれば増えるほど装備するギア等を揃えていく必要が出てきます。

【日帰り登山】日帰り可能な2500m級の山々に行き始める
・ザック(30L前後である程度メジャーなメーカー)
・登山靴(20000前後~:登山道にもよる)
・ウエア(ゴアテックス等のアウター類)

【山小屋登山】縦走や小屋泊でのロングコースも行き始める
・ザック(40L前後である程度メジャーなメーカー)
・登山靴(それなりの登山靴へ:登山道にもよる)
・ウエア(それなりにオシャレに)

【テント泊登山】縦走はもちろん難ルートにも行き始める
・ザック(60L前後である程度メジャーなメーカー)
・登山靴(割と堅強な登山靴へ:登山道にもよる)
・ウエア(フル装備へ)

日帰り登山だけ、泊りの登山は小屋泊だけと色々なスタイルへ変遷していきます。もちろん行く山によっても変わりますが、どちらにせよ最低限の必須のギアは必要でライトハイカー仕様では、場合によっては命に危険が伴う場面にも遭遇します。

このガチハイカーになると、容易にギア沼にはまったり、良かれと買ったものが実際使ったらダメだったなんてことも起きてきます。

ですが、3泊4日のテント泊縦走とか山小屋を渡り歩いての縦走もガチハイカーの仲間入りです。強者ガチハイカーは普通1泊2日の工程を日帰りで行っちゃうみたいな方も…。
まあ50代の登山ではあり得ませんけどね(笑)

徐々に単なるピークハント(山頂到達)だけでなく、一般登山道でも難ルートと言われるような場所や、鎖場・岩場のあるような山々も行くようになり、達成感を求め始めたりもします。ちなみに山爺は今はこの段階(難ルート)に入り始めています。

山爺の目標は「大キレット(槍~北穂)」「ジャンダルム(西穂~奥穂)」「涸沢岳(奥穂~北穂)」「不帰ノ嶮」等々まだまだありますが、まだ体力のあるうちに制覇してみたいと思っています。

ULハイカー・スタイル

今流行りのスタイル。ULとはウルトラライトの略で、軽量化を重ねたギアを装備して背負い重量は、これでもかってくらい軽くして、「速く」「遠くまで」行けるがコンセプトなスタイル。

山と道HP
https://www.yamatomichi.com/

正直おじさん(40代・50代)には、オシャレすぎるくらいオシャレなファストハイカーです♪

前述しましたが、登山界においては「軽さは正義」です!

ザックからギア一つ取っても何から何まで軽いです、その分一つ一つのギア等のお値段もお高いですが(笑)

このULハイカー・スタイルは偏見と恥ずかしささえなければ、本来40代・50代の人ほどするべきだと思っています。軽さは正義と言わんばかり筋力等の衰えた40代・50代にはズッポシなスタイルなんです。

ただね~頭部ザビエルになっている山爺は、そのスタイルはちょいとひるんじゃいますよ~。「山と道」等のULガレージブランドは20代・30代が使う物っていう偏見もあるし、耐久性はあるのって疑心暗鬼になっちゃうしね・・・。使ってもいない自分が言っちゃいけませんが。

なかなか40代・50代で一部UL系ギアを使うにしても、ガチなULハイカーになる方は少ないと思いますが、細身で髪の毛ふさふさでスマートな方は似合うと思いますよ♪しかも軽い物ばかり背負っているので、普通に登山が楽になると思います。

まとめ

色々と個人的な主観で書いてきましたが、これから登山を始めるにあたっては、だんだんと登山スタイルが確立されていきます。

登山の仕方やスタイルは百人いたら百通りあり正解はありません、自分が良いと思ったスタイルがその人の登山スタイルになります。

ただし、年齢的な部分を考慮すると「体力は落ちている」「筋力は落ちている」「体幹が弱い」「関節も可動域が狭い」「腰が痛い」「膝が痛い」等、身体と向き合いながら登山をすることは否めない事実です。

登山自体は楽しかったりきれいな景色をみたりと、良い事ばかりのように思えますが、実はその裏に40代・50代なりの厳しい現実と努力があるという事も忘れないでください。

ちょっとネガティブに聞こえてるかもしれませんが、そうではありません!山爺は嫁の付き合いから始めましたが、今ではほとんどの山行計画は山爺が作ってます。もちろん登山はきつくて時には危険で、なんで登山なんかするの?とも言われますが、健康維持と冒険感満載の登山は今ではなくてはならない趣味となりました。

正直言えば、山爺は「腰痛」「膝痛」もちです、腰痛は湿布・膝痛はポールとサポーターで緩和させてます。

それでも登山はいいです、「出会い」「ギア談義」「山メシ」そんなことをしている時間が至福の時なんです♪

ぜひ老体にムチ打って、登山を始めましょう(笑)

ではでは。

ぽちっと応援お願いいたします。

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