『登山を始める』で広義の意味で書きましたが、登山ウエアには正解があって無い気が個人的にはします。
このページはもう少し細かくお伝えします。(たぶん登山ウエアに関してはこのページを読めば失敗は少なくなると思います)
※個別の商品レビューは「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」で紹介しています。
目次
ベースレイヤー
「ベースレイヤー」読んで字のごとく、ベースですので一番肌に近い部分に着るものになります。登山ウエアにおいては一番重要なウエアです。なぜ、重要なのかと言うと『汗』です!汗は登山において一番大敵でコントロールしなければならい要素の一つです。
ご存知の通り、汗は体にたまった熱を冷却する為にありますが、この冷却作用が登山では危険にもなるのです。
例えば、コットン素材(Tシャツ)とかを着て登山をしたとすると、当然山を登ってる最中は汗をかきながらハァハァ・ゼーゼーなりますよね。標高100mから山頂の標高700mに到着したとします、登ってきた感動とやっと休めると思っている最中ですが、気付くと汗でTシャツはびっしょり濡れていて、頭の中からパンツまでびっしょりって事があります。汗は冷却作用の為と言いましたが、最初の数分は良いのですが、その後は標高の関係でスタート地点より確実に気温が下がっています。でも、Tシャツは濡れたままびしょびしょです、一向に乾く気配なし!こうなると大変、今度はこの汗による冷却効果が仇となり寒くなってきます、「汗冷え」っていうヤツです!!
この状態が長く続いてしまうと、どんどん体温を奪われ最悪「低体温症」を引き起こしてしまい、命に係わることになります!もちろんそうならない為にも、頂上や寒いと感じたら何かしら着ると思うのですが、登山をする上では「汗」をコントロールすることがそもそも必要となってきます。仙人ではないので汗を出したりひっこめたりすることではないですよ(笑
登山のベースレイヤーには、吸汗速乾性能が加わった素材のシャツを着ることになります。(スポーツでも使っていますよね)
字のごとく「汗を吸ってくれて早く乾く」これが重要な登山ウエアの第一歩になります。
季節・素材の種類によって使い分けをしていきます。(山爺の場合)
・春 半袖+薄手長袖シャツ
・夏 ノースリーブ+薄手半袖Tシャツ
・秋 半袖+薄手長袖シャツ
・冬 長袖+中厚長袖シャツ
なんでベースレイヤーなのに2枚着るのか疑問ですよね!多分諸説あると思うのですが、肌に一番近いものを「インナー」その上に着る薄手のシャツを「ベース」って山爺は解釈していて、「インナー+ベース(シャツ)」を合わせて「ベースレイヤー」だと思っています。ちなみに2枚とも全部吸汗速乾の素材です。
素材について語ると、山爺が持っているのは全て「化学繊維(ポリエステル系)」です。自然素材ではご存知の通り「ウール」があるのですが、肌触りのチクチクがダメで1枚も持っていません。最近ではハイブリットといって「化学繊維+ウール」も出ています。まぁ、こればっかりは、お好みで選んで大丈夫です。
ポイント
「ベースレイヤー」は季節で、生地の厚さとインナーとシャツの複合で選ぶべし
注意ポイント
一般的にウール素材は、吸汗には優れていますが化学繊維と比べると乾きにくいと言われています。
ミドルレイヤー
さあ次は「ミドルレイヤー」です。これは上記のベースレイヤーの上に着るもので、「保温性」のあるものになります。ようは空気の層を作り出し保温力を高めるものになります。
代表的なもので言うと
・フリース
・薄手のフリース
・ダウン(ベストorフル)
・フィンドウシェル(アウターと曖昧)
・ソフトシェル(アウターと曖昧)
こんな感じでしょうか?ミドルレイヤーは山爺的には少々曖昧になっていまして、現在ではフリースは山頂や長い休憩時にしか着ません、ダウンも食事休憩時かテント泊時のテント場でしか着ません(ハイク中はよっぽど寒い時以外はベースレイヤーだけで登ります)。最近はミドルレイヤーとして使えそうなものが、各メーカーから色々出ています。季節によってはアウターレイヤーにも使えそうな生地の厚さだったりしますので、判断や使い勝手に悩むところだと思います。
ちょっと初心者には難しいかもしれませんが、例えば樹林帯から稜線(森林限界)にでると急に風が強くなったり、一気に気温が下がったりします。そんな時はミドルレイヤー的なものを着たり、またはミドルレイヤーは着ずにアウターをベースレイヤーの上に着たりもします。基本的にはその寒さの状況が、ミドルレイヤーとして持ってきたもので対応できるのか、それともミドルレイヤー+アウターレイヤーの重ね着じゃないと耐えられない寒さかなので判断し、足したり引いたりしてウエアリングを行います。
ポイント
厚すぎてもダメ・寒すぎてもダメです。ハイク中(特に登り)はちょっと寒い位で大丈夫です。ただし、休憩時は必ず保温に努めましょう。
アウターレイヤー
さぁ、最後の「アウターレイヤー」です。これは登山ウエアで一番外側にくるウエアです。大義では以下の3点を兼ね備えたものになります。
・防水 ・防寒 ・防風
代表的なものには
・レインジャケット
・ハードシェルジャケット
・ソフトシェルジャケット
・ウインドウシェルジャケット
まぁアウターといっても色々出てきました、これまた悩みますよね。まず選ぶポイント基準としてはオールマイティに上記3要素を賄うとなると、「レインジャケット」「ハードシェルジャケット」になります。生地素材が重要なのですが一度は聞いた事がある「ゴアテックス(GORE-TEX)」です。これは「防水透湿」に優れた繊維で出来ています。ようは内側の汗や蒸気を外に逃がし、外からの水の浸入を防ぐ繊維で出来ています。ですので、この素材のものを準備すれば間違いはありません。
では「ソフトシェルジャケット」「ウインドウシェルジャケット」はどうなんでしょう?ソフトシェルジャケットは防水性は上記に比べると劣りますが、少々の雨なら弾きます(撥水素材でできています)。ですので季節や山行のレベルに合せて利用するのが良いかもです。ウインドウシェルジャケットは、イメージとしてウィンドブレーカーを想像してもらえればいいです。かさばらず便利ですが、雨等を防ぐにはチョットって感じですね、山爺は正直持っていません。
注意ポイント
ダウンはアウターにはなりませんよ!濡れたら終わりです。
結論から言うと1枚でオールシーズン賄おうと思ったら、ハードシェルジャケットを1枚購入しておけば大丈夫。山爺の1枚のハードシェルでレイン・保温・防風・雪山装備の全てを賄っています。そんなに何枚も買えましぇん!ただし、割とお値段の張る物を買いましたしメンテナンスもそれなりにしています。登山メーカーや金額・素材の違いによって千差万別。長期間着れるアイテムなので良く吟味して買う事をお勧め致します。(カテゴリーの中で色々詳細レビューしますね)
ポイント
ハードシェルジャケット値段はピンキリだけどそこそこのヤツを。ゴアテックス(GORE-TEX)素材ででレイン対応も考えて使い回しがお財布には優しい。
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